エコキュートを賢く設置するには?工事にかかる費用詳細を抑えておくのが重要!

近年、家庭の給湯システムとして人気となっているエコキュート。エコキュートは、ガス給湯器など、他の給湯器と比較しても日々の生活にかかる給湯コスト削減ができることや、お湯を沸かす際にCO2の排出量削減が目指せるため、環境保全にも一役買えることなどがメリットと捉えられて人気となっているのです。

しかし、このエコキュートに関しては、ヒートポンプユニットと貯湯タンクユニットを設置しなければならず、壁掛け・省スペースで設置できるガス給湯器などよりもイニシャルコストが割高になってしまうというデメリットが存在します。エコキュートは、給湯器としては大型の住宅設備となるため、本体価格自体もガス給湯器よりも高くなるのですが、何より設置するための工事費が高くなってしまう傾向にあるのです。したがって、エコキュートの導入を検討するお客様の多くは「設置のために一体いくらぐらいかかるのか…」ということを不安に思っているのではないでしょうか?

そこでこの記事では、エコキュートを導入する際に必要になる設置工事の費用相場や安く抑えるためのポイントについてご紹介したいと思います。

エコキュートの工事は2種類ある!

それではまず。エコキュートの設置工事に関して皆さんがおさえておきたい基礎知識からご紹介しておきましょう。一口に「エコキュートの設置工事」と言っても、実はご家庭ごとの状況によって2種類の工事費用があるのはご存知でしょうか?エコキュートをネット販売している業者などのサイトを見てみると、本体価格の横に『標準工事込み』などと記載があると思うのですが、この標準工事とは何なのか?と疑問に思った事はあることでしょう?
実は、エコキュートの設置工事には、標準工事というものと、追加工事というものがあり、必要な工事によって導入コストが大きく変わってくるのです。以下でそれぞれの工事の詳細をご紹介しておきます。

標準工事とは?

エコキュートの導入を行う場合、必要不可欠なのが『標準工事』というものです。ネットなどで表示されているエコキュートの価格は、「本体価格+標準工事費」となっているのが一般的ですので、エコキュートの導入を検討している方であれば、一度は目にしたことがある言葉だと思います。

それではこの標準工事とはどこまでのことをしてくれるのでしょうか?基本的には、エコキュート本体を設置する、配管を通して電気の配線を行う、エコキュートが正常に動作するように各種設定を行うなど、通常の施工条件においてエコキュートが使えるようにしてくれるまでの費用が含まれていると考えても構いません。ちなみに、この標準工事の費用相場は、7~14万円程度が一般的です。
標準工事の相場に幅があるのは、業者によって含まれている内容が微妙に異なるためで、「標準工事費が安い業者が良い業者」というわけではありません。例えば、標準工事費内に10年間の工事保証などを含めているような業者もあり、導入後10年以上使用する住宅設備であることを考えた場合、多少工事費が高くなってもその後の安心を買えるというメリットが得られるのです。

標準工事費に関する注意点としては、「標準工事の範囲はどこまでなのか?」ということをきちんと確認しておくことです。これを怠ってしまうと、以下で紹介する追加工事がたくさん発生してしまい、気付いたときには他の業者に頼んだ方が安かった…なんて状況に陥る可能性があります。

追加工事とは?

次は『追加工事』です。追加工事を簡単に説明すると、標準工事で賄いきれない工事の事を指しています。

この追加工事部分は、「ご家庭の状況による」部分であり、追加工事が全く必要ない場合もあれば、追加工事が嵩んでしまい予想以上の導入コストになってしまう…なんて場合もあるのです。どのような場合に追加工事が必要になるのかについては、導入を依頼する業者によっても異なります。例えば、標準工事が格安に設定されている業者の場合、他の業者であれば標準工事費内で完了する工事にも「追加工事が必要です」などと言われることもあるでしょう。

一般的には、もともとエコキュートを利用していた方が新しいエコキュートに買い替えする場合など、土台や配管をそのまま再利用するといった導入パターンでは追加工事なしで、サイトに表示されている料金で導入が完了すると思います。しかし、他の給湯器からエコキュートに入れ替えする、エコキュートの買い替えでも配管や土台を全て新しいものに入れ替えするなどと言った場合には、追加工事が必要になると考えておきましょう。
追加工事に関しては、家庭の状況、業者の標準工事の範囲によって取り扱いがかなり違ってきますので、現地調査の際に「標準工事費内で収まりますか?」などと、明確に質問しておきましょう。

どんな工事が追加工事の対象となる?

それでは、標準工事の範囲内に収まらない『追加工事』について、どのような工事が追加工事になるのかもご紹介しておきましょう。一般的なエコキュート販売店であれば、「エコキュートが正常に動作するように設置する」というところまでは標準工事内に含まれているはずです。
しかし以下のような工事が必要になる場合には追加工事費用を請求されると考えておきましょう。なお、この追加工事に関しては、見積りの段階で提示してもらえますので、後から突然請求される…なんてことはありませんよ。

凍結防止対策

地域によっては、冬場の気温が極端に下がってしまい、エコキュートが配管凍結をおこしてしまう危険があります。したがって、こういった地域では、配管を露出させないための対策や、配管に専用のヒーターを設置するなど凍結防止対策を行うのです。
このような凍結防止対策に関しては、ほとんどの販売店が標準工事には含めていませんので、依頼する場合は追加工事費用が必要になります。一般的に配管凍結予防にかかる追加工事費は6,000~22,000円程度です。

転倒防止対策

エコキュートを設置する際には、しっかりと地盤を固めた土台の上に固定しなければいけません。したがって、設置予定場所の地盤が緩い場合には、貯湯タンクの転倒防止のため対策が必要になるのです。
転倒防止が必要と判断された場合には、通常のエコキュートの固定具とは別に、壁などとも固定するための工事を勧められることがあります。こういった転倒防止対策は、どのような方法によって固定するのかで費用が異なりますが、基本的に15,000円~と考えておきましょう。

風呂アダプタ工事

追い炊き機能のあるエコキュートを設置する場合には、風呂アダプタ工事が必要になり、ほとんどの場合、追加工事扱いとなります。この工事は、浴槽と配管の境目となる部分に風呂アダプタを設置し、ほこりや髪の毛をキャッチして配管に流さないようにせき止めるという役割があります。要は、エコキュートの故障を予防するのが目的です。
他の給湯器からの入れ替えなど、新規でエコキュートの設置を行う場合であれば、穴をあけて風呂アダプタを設置しなければならないため、追加工事費として15,000円前後の費用が必要になるでしょう。アダプタを取り付けるだけであれば、6,000円前後で済むと思います。

風呂配管工事

エコキュートを新規で設置する場合には、風呂配管工事が必要不可欠です。そのため、業者によっては風呂配管工事は標準工事内に含めているという会社が多いです。

しかし、標準工事費が安く設定されている販売店の場合、風呂配管工事は追加工事と判断される場合があるので注意しましょう。なお、エコキュートの入れ替えの場合で、既存配管を新しくする場合なども必要になる費用です。一般的には、配管の長さによって費用が異なり、5mの配管工事(往復)をする場合で15,000~25,000円程度が相場と考えましょう。
標準工事に風呂配管が含まれている場合でも、エコキュートからお風呂までの距離が長い…、2階部分にお風呂が設置されているなどと言った場合には、追加工事費用を加算されることがあります。現地調査の際にしっかりと確認しておきましょう。

エコキュートの基礎工事

新規でエコキュートを設置する場合には、土台となる基礎を作らなければいけません。業者によっては、エコキュートの据え付け工事の中に基礎工事を含んでいる場合もあります。

ちなみに、エコキュートの基礎には2つのパターンが存在しており、1つは現場にコンクリートを打ち基礎をつくるものと、エコベースなどと呼ばれる既存の土台を基礎として設置する方法です。設置予定場所の地盤がしっかりしているのであれば、エコベースの方が安くつきますのでエコベースによる基礎で進めてもらうのが良いでしょう。しかし、エコベースを選びたくても、地盤が緩いと判断される場合には、現場打で基礎を作らなければいけません。この場合、2~4万円程度が追加工事の相場となります。

分電盤工事

現在使用している分電盤が200Vに対応していない場合、分電盤そのものを交換する工事が必要になります。ほとんどの場合、分電盤工事は追加工事扱いになります。追加工事にかかる費用相場は、35,000~60,000円程度で、回路数が増えるほど高額になります。

なお、分電盤は200Vに対応しているといった場合でも、200Vの配線が無い場合は配線を張り替える必要があります。これは『張替え工事』などの名目で追加工事扱いになります。配線する距離によって費用が異なりますが、25,000~40,000円程度が相場です。

エコキュートを安く導入するためのポイント

それでは、エコキュートをできるだけ低コストで導入するため、皆さんがおさえておきたいポイントをご紹介していきましょう。安く導入するためには、エコキュートに搭載されている機能を絞るというのも一つの方法ですが、できるだけ満足のいく設備を導入するためには、機能を絞って低価格モデルを購入する…というのはあまりオススメできません。エコキュートは、導入後10年以上使い続けることが想定される設備ですので、できれば欲しいと思っている機能は我慢しない方が満足度が高くなるのです。

そのため、エコキュート導入のコストを削減するためには、工事にかかる費用をどれだけ削減できるのか?と言う点が重要になるのです。そもそも、エコキュート本体の価格で言えば、どの販売店も極限まで値下げした状態で販売していますので、値下げ交渉を粘ったとしても下がることなどほとんどないのです。以下に、工事費をできるだけ低コストに抑えるためのポイントをいくつかご紹介しておきますので、ぜひ覚えておきましょう。

基礎選びが意外に重要

上述したように、エコキュートを設置する場合には、転倒防止のためしっかり固定できる基礎部分が必要になります。この基礎に関しては、現場でコンクリートを打つ手法もあるのですが、コストを抑えたいのであればエコベースを採用するようにしましょう。安定性では現場打ちのコンクリートがオススメですが、コスト面ではエコベースの方がかなり優秀です。
なお、設置業者の中には、エコベースなどの基礎すらおかずに設置する場合もあるそうですが、このような設置の仕方をした場合、エコキュートが傾いてしまうなど、非常に危険です。基礎なしで施工されないように、打ち合わせの段階で要望をしておきましょう。この際に、コンクリート地盤でもないのに「基礎が無くても問題ない」などと説明してくる業者は信用しない方が良いですよ。

既存配管の再利用

古いエコキュートから新しいエコキュートへの買い替えの場合であれば、既存配管を再利用することで買い替えにかかるコストを削減することができます。ただし、エコキュートの設置場所を変更する場合には、配管もやり替えなければいけません。

自社施工の販売店から購入する

エコキュートの購入先を決定する際に、自社施工を行っている販売店を選ぶのがコストを抑えるポイントになります。下請け業者に施工を任せている販売店であれば、自社施工会社よりも施工費が割高になってしまうのです。

複数社から相見積もりを取る

最後は、相見積もりを取るという手法です。エコキュートの見積りは現地調査などもありますので、何社も話を聞くのは面倒…と思うかもしれません。しかし、1社だけの話を聞いて契約してしまっては、業者が提示した金額が本当に妥当なものなのか判断することができません。エコキュートは決して安い買い物ではありませんので、最低でも3社程度から見積もりを取り、相場感を掴んだうえで交渉するのがオススメです。
なお、複数社から見積もりを取る場合、業者に伝える要望は同じものにしなければ意味がありません。見積もりはお客様の要望をもとにオススメの機種を選定し提出しますので、要望に誤差があれば提示される価格や内容がバラバラになって見比べすることができません。また、業者との打ち合わせ時には、「相見積もりをしています」ということを正直に伝えておきましょう。そうすれば他社と価格競争になるということがわかりますので、できる限り安価にした見積りを提示してもらうことができます。

まとめ

今回は、エコキュートの設置にかかる工事費についてご紹介してきました。この記事でもご紹介したように、どの販売店のサイトを確認したとしても『標準工事費』が込みになった価格が表示されているため、ネットに記載された金額のみでエコキュートの導入が完了すると考えてしまうものだと思います。しかし、販売店ごとに標準工事に含まれる工事内容が異なるため、見かけ上の安さだけではどの販売店で購入するのが最もお得なのかは判断できないものなのです。

特に、標準工事費の安さを前面に押し出している販売店などでは、工事保証がついていない…基礎工事がついていない…などと言った事が多く、実際の設置工事は他よりも割高になってしまう可能性があるのです。例えば、サイトに記載されている安さを信じて1社だけの見積りで契約してしまえば、他の販売店の方が本当はお得に導入できたとしてもそれに気づくことはできませんよね。したがって、エコキュートの導入を検討した際には、複数の販売店から相見積もりを取り、見比べするのが大切だと覚えておきましょう。面倒に思うかもしれませんが、それがお得に購入するために最も重要なポイントでもあるのです。

エコキュート激安革命の標準工事では以下の項目が含まれている上に、10年間の工事保証も標準でついています。業界最安値でのエコキュート設置を目指していますので、エコキュートの導入をお考えの方はお気軽にお問い合わせください!

基本工事内容内訳

  • 基礎工事
  • 配管工事
  • 電器工事
  • 本体設置
  • 現設備の処分
  • 基本出張費
  • 基礎台設置工事
  • 既設ガス給湯器撤去・処分・エコキュート設置
  • 給水・給湯配管は既設配管利用
  • 循環追炊用配管は既設配管利用
  • 風呂アダプターは既設アダプター利用
  • 電気配線工事(標準長10m)
  • 電力会社への申請手続き代行