快適できれいなお風呂を保つには、定期的な配管洗浄が重要!

今回は、家庭の給湯器としてエコキュートを利用している方に向けて、日々のお風呂を快適で綺麗に保つため、おさえておきたいポイントをご紹介します。

どのようなご家庭でも、キッチンやお風呂の掃除などは普段から丁寧にされていると思います。特に、お風呂に関しては、浴槽のお掃除を少し怠るだけで、なんとなくヌメヌメしてしまいますし、せっかくのお風呂で不快感を感じてしまうようになってしまいます。それでは、お風呂などの日常的なお手入れに関しては、こういった目に見える部分だけで良いのでしょうか?

実は、お家のお風呂に関しては、長い間利用していると、目に見えない配管内に汚れが蓄積してしまうものなのです。そして、お風呂のお湯は、その汚れた配管を通って供給されることになるため、体を清潔に保つために入るお風呂が、逆に不潔な状態になってしまっている…なんて危険があるのです。しかし、「配管内のお掃除!」と言われても、目に見えない部分をどのようにしてお掃除すれば良いのか困ってしまう方も多いと思います。

実は、エコキュートを導入している方が、お風呂の配管洗浄をしようと思った時には、ドラッグストアなどで購入できる『ジャバ』がとても便利なのです。そこでこの記事では、ジャバを使ったエコキュートの配管洗浄についてご紹介します。

エコキュートの配管洗浄は『ジャバ』でOK?

皆さんも配管洗浄剤の『ジャバ』の存在は知っていると思います。これは、ジョンソン株式会社から発売されている製品なのですが、この製品を水に溶かして使うことで、手の届かない配管内の汚れをしっかりと落としてくれるという製品になります。『ジャバ』という名称は、「配管内の汚れがジャバジャバ出てくる!」というところからついたそうですよ。ちなみに、発売から既に30年売れ続けている超ロングセラー商品です。

そして、エコキュートの配管洗浄については、この『ジャバ』を使用するのがオススメです。お風呂の配管内の汚れと聞いたとしても「水が流れているだけなのに汚れなんてないのでは?」と考えてしまう方が意外に多いです。しかし、お風呂配管に関しては、お湯の中に含まれている皮脂や水垢がたまってしまいますし、入浴剤を利用している場合、その成分も汚れとして蓄積してしまう訳です。
そこで、エコキュートを清潔に利用する場合には、定期的(月1回程度)な配管洗浄が必要と言われており、ジャバを利用すれば配管内を約99%除菌できるとも言われているのです。ここで心配になるのは、「うちが設置しているメーカーのエコキュートはジャバが利用できるの?」ということでしょう。

そこでここでは、代表的なエコキュートメーカーに関して、ジャバが利用できるのかをご紹介しておきます。

  • 三菱電機のエコキュート
    三菱電機のエコキュートは、メーカーが販売する『BJ-070L』という配管洗浄剤があります。市販の洗浄剤となると、「ジャバ(1つ穴用)」に限り使用可能となっています。その他の配管洗浄剤は、機器や配管を傷める恐れがあるため、使用禁止になっていますので注意しましょう。ただし、三菱電機エコキュートは、「バブルお掃除」機能で自動配管洗浄ができるため、薬剤による配管洗浄はそこまで頻繁に行う必要がありません。
  • パナソニックのエコキュート
    パナソニックのエコキュートの場合、メーカー別売り品の「ふろ循環回路洗浄剤(AD-03755-2AH)」が推奨されています。ただし、市販されている給湯機用風呂釜洗い洗剤(1つ穴用)も使用可能だそうです。
  • 日立のエコキュート
    日立のエコキュートは、配管洗浄剤として「ジャバ(1つ穴用)」が推奨されています。排水時の自動洗浄で汚れが浴そうに排出された場合に、その都度洗浄剤を使用して循環洗浄することが推奨されています。なお、硫黄、酸、アルカリを含んだ洗浄剤の使用は不可となっています。
  • ダイキンのエコキュート
    ダイキンのエコキュートに関しても、配管洗浄剤として「ジャバ(1つ穴用)」が推奨されています。メーカー側が『ジャバ』を推奨しているわけですから安心して使用できます。

このように、エコキュートの配管洗浄剤としては、ほとんどのメーカーが『ジャバ』の使用を認めています。実際に配管洗浄を行う場合には、購入時に付属されている取扱説明書もきちんと確認しておきましょう。

エコキュートの配管洗浄の手順

それではここからは、ジャバを使用して配管洗浄をしたいと思った時の手順についてご紹介していきます。特に難しい操作などはありませんし、小まめに行っておくのがオススメですよ。

  1. 浴槽に新しい水を貯める
    まずは、浴槽の循環口より約5cm上になるように浴槽内の水位を調整してください。そして、一か所に固まらないように浴槽にジャバを投入し、追い炊き運転をしましょう。追い炊きが作動しない場合は、水位不足ですので水を足してください。配管洗浄は、残り湯ではなく、新しい水を使うようにしましょう。
  2. 追い炊き運転を行う
    定期的に配管洗浄を行っているご家庭であれば、5分ほど追い炊き運転を続け、その後10分程度放置してください。ただし、「初めて使用する」「冷水から洗浄する」「汚れがひどい」「前回の洗浄からかなり期間があいた」などと言った場合は、追い炊き運転を10分程度しておきましょう。
  3. 浴槽の水を排水
    浴槽に溜まった水を排水し、シャワーなどで薬剤を洗い流してください。
  4. 濯ぎ運転
    濯ぎ運転をするため、再度、循環口より約5cm上になるように水を貯めてください。その後、5分ほど追い炊き運転を行います。なお、濯ぎ運転のために水を貯める場合、給湯器の自動運転ではなく、蛇口やシャワーなどで水を貯めてください。
  5. 配管洗浄完了
    最後に水を排水して配管洗浄は完了です。

エコキュートの配管洗浄は、基本的に上記の流れで行えます。なお、機種によっては微妙に手順が違う場合もありますので、取扱説明書を確認したうえで行いましょう。

ジャバによる配管洗浄の注意点

エコキュートの配管洗浄に『ジャバ』を利用する場合、いくつかの注意点がありますので、以下のポイントを覚えておきましょう。

ジャバにも種類がある

ドラッグストアなどで手に入る『ジャバ』ですが、「1つ穴用」と「2つ穴用」の2種類が存在します。これは、お風呂の浴槽タイプによって適切なものを選ばなければいけないのですが、エコキュートの配管洗浄に使用するのは「1つ穴用のジャバ」ということを覚えておきましょう。
間違って「2つ穴用」を使用しないようにしましょう。

一か所に固まらないように投入する

ジャバを浴槽に投入する際には、一か所に固めて入れるのではなく、全体にまんべんなく広がるように投入してください。また、ジャバを投入した後には、長い棒などを使ってかき混ぜてください。なお、直接手でかき混ぜると手荒れの危険がありますので、オススメできません。

入浴剤が入った残り湯はNG

配管洗浄を行う場合には、残り湯を使用する方も多いのですが、新しくきれいな水を貯めるのがオススメです。特に、入浴剤が入った残り湯を使ってしまうと、ジャバの成分と反応して洗浄力が落ちてしまう可能性もあると言われています。そもそも、配管洗浄は、お風呂のお湯に含まれる皮脂や入浴剤成分による汚れを落とすのが目的ですので、汚れたお湯で洗浄するのはオススメできません。「節約のため…」と考えてしまうかもしれませんが、目的をよく考えて行うようにしましょう。

洗浄の頻度について
配管洗浄の手順などがわかったところで、気になるのは「どの程度の頻度で配管洗浄を行うべき?」ということですよね。最近のエコキュートは、おふろの残り湯を利用して自動で配管洗浄を行ってくれるような機能がありますので、そういったタイプであれば、他の給湯器と比較して、配管の汚れは溜まりにくいと言われています。こういった機能がついているタイプを使用している場合は、2~3ヶ月程度に1度の頻度でジャバによる洗浄を行えば良いでしょう。
ただし、お風呂には必ず入浴剤を使用する…というご家庭であれば、配管が汚れてしまいやすいですので、1カ月に1度程度の頻度で配管洗浄を行うのがオススメです。配管洗浄機能がないエコキュートの場合も1カ月に1度を目安にしましょう。

まとめ

今回は、エコキュートの配管洗浄に使われる『ジャバ』についてご紹介してきました。エコキュートの配管洗浄と聞けば、水が流れているだけで、そこまで気にしなくても良いと考えてしまう方が多いです。特に最新モデルのエコキュートなどになると、排水時に自動で配管洗浄をしてくれるような機能が搭載されていることから、わざわざ自分で配管洗浄をする必要などない…と考えてしまう方が多くなっているのです。

しかし、この記事でご紹介したように、こういった考えは間違いであり、皮脂や水垢、入浴剤の成分によって配管内はかなり汚れてしまいます。自動洗浄機能があったとしても、徐々に汚れは蓄積してしまいますので、定期的に薬剤を利用して配管洗浄をしてあげる必要があるのです。
お風呂は、体の汚れを落とすためにはいる物なのに、配管洗浄を怠ると、そのお湯が汚れてしまっており、不衛生なお風呂になってしまいます。これでは、お風呂に入る意味がなくなってしまいますし、必ず配管洗浄を行うようにしましょう。