エコキュートの導入や交換の際にかかる費用相場っていかほど?

最近、テレビのCMなどでもよく耳にするようになっている『エコキュート』。エコキュートは、簡単に説明すると「安い夜間電力を利用してお湯を作る」というシステムで、日々の光熱費を大幅に削減できると、導入を考えている人も多いことでしょう。
しかし、エコキュートを導入しようと思えば、安くても3・40万円程度は必要になりますし、家計の事を考えると決して安い出費とは言えません。もちろん、日々の光熱費を削減できるわけですから、中長期的な目で見ればお得なリフォームだと考えられますが、イニシャルコストの事を考えると、二の足を踏んでしまう人も少なくないでしょう。
特に、初めてエコキュートを導入する人であれば、メリットを実感できていないわけですから、心配になるのは当然のことだと思います。
そこで本稿では、エコキュートの導入や交換の際に必要になる費用相場やエコキュート導入時に知っておきたいポイントについてご紹介します。

エコキュートの導入や交換にかかる費用相場について

それでは、エコキュートを設置する場合の費用相場についてご紹介していきましょう。ただし、単純に「エコキュートの設置」といっても、さまざまなケースが考えられますよね。例えば、今まで使っていたものが古くなったから買い替えるパターンと、初めてエコキュートを導入する場合では必要になる工事も異なります。ここでは、よくあるエコキュートの設置ケースの費用相場をご紹介しておきます。

ガス給湯器を利用していた人がエコキュートに

まずは、ガス給湯器を利用している人がエコキュートを導入するケースです。この場合に必要になる工事は、以下のようなものです。

  • 既存のガス給湯器撤去工事
    現在使用しているガス給湯器を外し、撤去します。
  • エコキュート設置作業
    エコキュートを設置します。
  • 配管工事、電気工事
    エコキュート用の配管工事と、エコキュートを利用するための電気工事が必要です。場合によっては分電盤の交換、幹線張替えが必要になります。
  • 運搬・処分作業
    撤去した古い給湯器を運搬し、処分する必要があります。

一般的に、このケースでの工事は上記のような作業が必要です。費用相場は、以下のようになります。

エコキュート取り替え工事費 10~20万円程度(上記の作業内容)
エコキュート本体費用 20~35万円程度(機種によって異なる)
電力会社申請費用 2~4万円程度
総額 32~60万円程度

上記の金額のうち『電力会社申請費』は、電力会社との契約更新手続きや申請にかかる費用です。もちろん、工事を依頼する業者やガス給湯器の設置状況によって工事費などが異なりますので、あくまでも目安として考えておきましょう。

電気温水器を利用していた人がエコキュートに

次は電気温水器からエコキュートへの交換パターンです。エコキュートと電気温水器は同じものと考えている人もいるかもしれませんが、実はエコキュートは電気温水器と比較して、消費電力が約1/3以下まで抑えられ、年間にすると5万円以上ランニングコストが安くなるというデータがあるのです。電気温水器は、電熱ヒーターの熱のみでお湯を作るため、空気中の熱と電気でお湯を作るエコキュートの方が、環境に優しく省エネを実現できるわけです。
このケースで必要になる工事は、以下のようなものです。

  • 既存の電気温水器撤去工事
    現在使用している電気温水器を外し、撤去します。
  • エコキュート設置作業
    エコキュートを設置します。
  • 配管工事、電気工事
    エコキュート用の配管工事と、エコキュートを利用するための電気工事が必要です。場合によっては分電盤の交換が必要になります。
  • 運搬・処分作業
    撤去した古い電気温水器を運搬し、処分する必要があります。

それでは、電気温水器からエコキュートへ交換する場合の費用相場も見てみましょう。

エコキュート取り替え工事費 10~15万円程度(上記の作業内容)
エコキュート本体費用 20~35万円程度(機種によって異なる)
電力会社申請費用 2~4万円程度
総額 30~54万円程度

この場合も、工事を依頼する業者や温水器の設置状況によって工事費は異なりますので、目安程度と思ってください。

古くなったエコキュートを交換

最後は、古くなったエコキュートを新しいエコキュートに交換するケースです。当たり前のことですが、エコキュートを導入すれば、一生その機器が使用できるわけではなく、経年劣化などが原因で交換が必要になります。一般的にエコキュートの耐用年数は10~15年程度といわれていますので、10年以上経過している方はそろそろ交換の事も考えておかなければいけません。
このケースで必要になる工事は、以下のようなものです。

  • 既存のエコキュート撤去工事
    現在使用しているエコキュートを外し、撤去します。
  • エコキュート設置作業
    新しいエコキュートを設置します。
  • 電気工事
    新しく設置するエコキュートの電気工事が必要です。
  • 運搬・処分作業
    撤去した古いエコキュートを運搬し、処分する必要があります。

このパターンの費用相場は以下のようになります。

エコキュート取り替え工事費 10~15万円程度(上記の作業内容)
エコキュート本体費用 20~35万円程度(機種によって異なる)
総額 30~50万円程度

工事費は、工事を依頼する業者や設置状況によって異なりますので、あくまでも目安と思ってください。

エコキュート導入時に知っておきたいポイント

エコキュートの導入や交換時の費用相場がわかったところで、実際に導入する際に知っておきたいポイントについて簡単にご紹介します。まず、エコキュートを設置してもらう業者によって、アフターフォローの有無に違いがありますので、できればアフターフォローがしっかりしている業者を選ぶことをオススメします。エコキュートには、様々な部品が利用されていますので、長く使用することを考えれば定期的なメンテナンスが必要不可欠となります。したがって、そういったアフターフォロー面を無視して、イニシャルコストが安いということだけで選んでしまうと、ランニングコストの費用がかさんでしまい、最終的に高額になってしまう…ということも少なくないのです。
また、ひとくちにエコキュートといっても、給湯方式によってメリット・デメリットがあるという点も注意が必要です。以下でエコキュートの3つの給湯方式をご紹介しますので、頭に入れておきましょう。

フルオートエコキュート

名前から分かるように『湯沸かし・保温・たし湯』を、全て自動で行ってくれるタイプのエコキュートです。このタイプは、リモコンで指定した温度と量のお湯を浴槽に送り、最大6時間その温度と量をキープしてくれるものです。例えば、家族数人が入浴することを考えると、最後に入浴する人はお湯の量が減っていたり、温度が低くなっていたりするのが当たり前です。しかし、フルオートタイプのエコキュートであれば、自動で設定した水位と温度を保ってくれるのです。
ただし、自動で保温やたし湯を行うので、その分光熱費が高くなってしまう点と、機器が複雑になる分、故障しやすい傾向にあるということがデメリットです。

オートエコキュート

オートエコキュートは、湯沸かし・保温は自動で行いますが、自動たし湯機能はなく手動で差し湯を行わなければならないタイプのものです。フルオートタイプの物よりも本体価格が安いので、自動たし湯機能が必要ないと考える方はコチラを選択した方が良いでしょう。
また、フルートタイプよりも故障しにくくなっていると言われます。ただし、下で紹介する給湯専用のエコキュートよりは故障しやすいので注意が必要です。

給湯専用エコキュート

これは、手動で蛇口をひねるとお湯が出るタイプの最もシンプルなエコキュートです。因みに、設定した量のお湯が溜まると音声などで知らせてくれますが、お湯を止めるのも手動です。
上記2つのタイプと比較すると、運用時に手間がかかるのがデメリットと考えられますが、導入時のコストを抑えることができるというメリットがあります。また、シンプルな作りになっている分、故障しにくいのもメリットです。

まとめ

今回は、エコキュートの導入や交換にかかる費用相場と、導入時に知っておきたいポイントについてご紹介してきました。費用相場に関しては、工事を依頼する業者によってかなり上下しますので、あくまでも本稿でご紹介した費用は目安と考えてください。なお、業者さんにもらった見積金額が本稿でご紹介した費用相場より大幅に高い場合は、どこに費用が掛かっているのか明確に説明してもらい、その説明が曖昧であれば注意が必要でしょう。逆に、大幅にコストが安い場合は、アフターフォローや工事保証が何もついていない可能性がありますので、念のためフォロー体制を確認しておきましょう。個人的には、イニシャルコストが安くてもアフターフォローがない業者はオススメできません。
エコキュートは、本稿でもご紹介したように、給湯方式にも種類があるので導入する際には、どれが最適なのかよく考えなければいけません。さらに家族構成や生活スタイルによって最適なタンク容量も考えなければならないため、どれを選択すれば良いのかわからなくて、なかなか導入に踏み切れないという方も少なくありません。
現在、エコキュートの導入を考えているけれど、どの製品を選べばいいのかわからない…と迷っている方は、お気軽にご連絡ください。弊社では、お客様のご要望やご予算に合わせた製品の選択からご提案させていただきます。