30秒で解決!エコキュートのタンク容量は家族の人数で決めるべし!
エコキュートの容量は家族の人数を基準に選ぶのがベストです。
とは言え、ライフスタイルや使い方で「ワンランク上の容量の方が良い?」「ワンランク下の容量で大丈夫か?」という微妙なラインがあるので、その辺をエコキュート特徴を踏まえて解説しちゃいます。
エコキュートのタンク容量について
エコキュートは貯水タンクにお湯を貯めておき、必要になった場合、そこからお湯を供給するシステムです。
これは深夜帯の安い電気代で、一日に家庭で必要になるお湯を貯め置きしておくことで、光熱費を削減する目的ためです。
したがって、貯め置きした以上のお湯を利用してしまうと、電気代が高い時間帯にお湯を作らなければならなくなるため、エコキュートの効果を最大限利用できないわけです。
つまり、貯水タンクの容量によってランニングコストが変わるおそれがあるということです。
エコキュートのサイズ・容量は主に3種類
貯水タンク容量は、メーカーによって多少の例外はあるものの、主に3つのタンクサイズが展開されています。
- 370L
- 460L
- 550~560L
エコキュートの電気代削減効果を最大限に利用するには、家庭で利用するお湯の量をよく考えて、タンクサイズを選ぶ必要があるのです。
最近では、お湯をあまり使わない少人数の家庭向けにかなり容量の小さなタンクサイズも登場しています。
例えば、
- パナソニック:300~195L
- 三菱:300~177L
- ダイキン:320L
などのサイズがあり、これらはネオキュートという名称で販売されています。
貯湯タンク容量=使える湯量ではない!
実は、メーカーが公表している貯湯タンクの容量は実際に使えるお湯の量ではありません。
これはタンクの熱湯を水で薄めながら使う仕組みだからです。
タンク内の温度や給湯温度により様々ですが、タンクの容量が370Lだったとしても、実際は約750Lのお湯を使うことができます。
貯湯タンクには基本的に60~90度の熱湯が貯まっています。蛇口を捻ってこれがそのままでてくると火傷してしまいます。なので、水道水と混ぜながら、リモコンで設定しているお湯の温度を作って蛇口から出てくる仕組みになっています。
例えば、高温のお湯(60~90度)を、リモコンで設定した42度で使いたい場合は、熱湯(タンクの水)と同じくらいの水道水が必要になるため、メーカー記載のタンク容量の2倍近くが実際の容量となってしまうのです。
人ひとりで、どれぐらいのお湯が必要なの?目安は?
人によって、お湯の使用量は異なりますが、基本的に約300Lだと言われています。
ライフスタイル、季節によって使用量は異なるものですが、以下が目安になります。
- お風呂の湯船で利用するお湯 ⇒ 180L
- シャワーで利用するお湯 ⇒ 80L(1回/8分)
- 洗面・洗い物・手洗いなど ⇒ 30L
湯船に関しては、家族構成関係なく通常一日に一回ですが、シャワーやその他洗面などに利用するお湯の量が家族構成的にどの程度になるのか計算してみると良いでしょう。
毎分ごとのお湯使用量目安
シャワー | 約10L(毎分) |
---|---|
台所の蛇口 | 約6L(毎分) |
洗面所の蛇口 | 約8L(毎分) |
これを目安にしても、約300Lのお湯を使用することになり、多めに見積もって50Lを足しても約350Lになります。
家族の人数でタンク容量を選択する
エコキュートのタンク選びは基本的に同居人数を参考値に決めていきます。
家族人数 | 合計使用量 | お風呂 | シャワー | 台所・洗面・手洗い |
---|---|---|---|---|
1人暮らし | 290L/1日 | 180L/1回 | 80L/1回 | 30L/1回 |
2人家族 | 400L/1日 | 180L/1回 | 160L(80L/2回) | 60L(30L/2回) |
3人家族 | 510L/1日 | 180L/1回 | 240L(80L/3回) | 90L(30L/3回) |
4人家族 | 660L/1日 | 180L/1回 | 360L(80L/4回) | 120L(30L/4回) |
5人家族 | 730L/1日 | 180L/1回 | 400L(80L/5回) | 150L(30L/5回) |
6人家族 | 840L/1日 | 180L/1回 | 480L(80L/6回) | 180L(30L/6回) |
7人家族 | 950L/1日 | 180L/1回 | 560L(80L/7回) | 210L(30L/7回) |
8人家族 | 1,060L/1日 | 180L/1回 | 640L(80L/8回) | 240L(30L/8回) |
容量を考慮しながら、補助金込み・工事費込みで商品価格を確認しましょう。
ひとり暮らしの場合
一人暮らしの場合は「180L」タンク容量がおすすめです。
ネオキュートという位置づけになっており、180~300Lの間でメーカー商品を見ていくと、見合った商品がでてくると思います。
2人家族・夫婦の場合
2人家族の場合は「300L」タンク容量がおすすめです。
2人で300L容量だとかなり余裕のあるお湯の使い方もできます。かといってネオエコキュートクラス(180~300L)にしてしまうと、かなりシビアな容量になるかと思います。極端にお湯の使用量が少ない2人家族以外は300Lは必要になるかと思います。
3~4人家族の場合
3~4人家族の場合は「370L」タンク容量がおすすめです。
一般的に、設定温度42℃、水温9℃の場合では、タンク容量370Lのエコキュートで約680Lのお湯が使える計算となります。家族が増えれば増えるほど、お湯の量は効率的に使えだしますので、人数×容量でタンクを選ばなくても大丈夫です。
シャワーなどを短めで考えると5人が利用しても問題ありませんので、3~4人家族のお宅でもお湯切れなどを起こしにくいと思います。
ただし、お子様が部活などで頻繁にシャワーを利用するなどといった家庭では、もうワンランク(460L)上げておいた方が良いでしょう。
5~7人家族・二世帯家族にオススメのエコキュート
5~7人家族の場合は「460L」タンク容量がおすすめです。
上述した設定温度と水温で考えた場合、タンク容量460Lのエコキュートでは約840Lのお湯が使えるます。
したがって、シャワーなどをあまり利用しない高齢者の方を考えると、460Lタイプのものでも十分に二世帯のお湯を賄えます。
ただし、二世帯住宅などでは、お正月やお盆などの長期休みの際、遠方から帰省してくる人があり、一気にお湯の使用量が増加する場合があります。帰省時に長期間滞在することが多く、その間、人数が増えることも多いのであれば、ワンランク上のものを選択するのもオススメです。
8人以上の大家族におすすめのエコキュート容量
8人以上の大家族の場合は「550~560L」タンク容量がおすすめです。
上述した家族構成以上の人数や、ご家庭内にお子様が多く、部活などで頻繁にシャワーを利用する場合などであれば、550~560Lの大容量エコキュートの導入がオススメです。
上述したように、エコキュートは昼間に沸き増しが必要になった場合、電気代削減効果があまり得られませんので、頻繁に沸き増しの必要が出てきそうなのであれば、最初から大容量のものを選ぶのが正解です。
タンク容量550~560Lのエコキュートであれば、上述した設定温度と水温では、約1000Lのお湯を利用できますので、かなり余裕を持ってお湯の利用が可能です。
しかし、その場合、電気代が高額な昼間にお湯を沸かすこととなってしまい、電気代削減のメリットを得られなくなってしまいます。
そのため、お風呂以外でも、シャワーの回数が多いなど、お湯を大量に使うと予想できるご家庭の場合は、推奨されている人数のサイズよりワンランク上のエコキュートを選ぶのが安心です。
ただし、タンク容量の大きなエコキュートは、その分設置場所の面積も必要になりますし、初期費用が高額になるので注意しましょう。