エコキュートをより賢く利用するには？日々の生活で出来るエコキュートの節約術をご紹介！

エコキュートは、電気でお湯を沸かす給湯器で、他の給湯システムと比較しても、大幅に給湯コストを削減できると言う点で、近年非常に高い人気を誇っています。もともと、マンションなど、給湯器設置のためのスペースをあまり確保できない住宅が多い日本では、ガス給湯器が広く普及しているイメージを持っている方が多いと思います。しかし、最近では、集合住宅でも導入可能な小型エコキュート（ネオキュート）の登場もあり、家庭の給湯器として選ばれることが増えているのです。

ガス給湯器とエコキュートの大きな違いと言えば、その場でお湯を作る瞬間式のガス給湯器に対し、エコキュートは貯湯タンクにお湯を貯め置きするという貯湯式になっていることです。そのため、一日で使用するお湯を電気代が安い深夜帯の電気で沸かすことができるようになるため、家計にかかる給湯コストを大幅に削減することが可能になるのです。さらに最近では、太陽光発電設備を導入しているご家庭も多く、自家発電した余剰電力を給湯に回すことで、給湯コストを極限まで削減することも可能になっているのです。

このように、非常に光熱費削減効果が高いエコキュートですが、日々の生活の中でエコキュートの節約に心がけることで、よりランニングコストを抑えることも可能だと言われています。そこで今回は、賢くエコキュートを利用するための節約術をご紹介したいと思います。

エコキュートの節約術とは？

それでは、より賢くエコキュートを利用するため、皆さんに抑えておいてほしい節約術をいくつかご紹介していきます。

そもそもエコキュートという給湯器は、貯湯式の給湯システムになっていることから、電力会社が用意している『はぴeタイム』などの深夜帯の電気代が格安になるプランを活用できるということが、給湯コストを下げられる大きな理由となっています。さらにエコキュートは、エアコンなどにも採用されている『ヒートポンプ技術』が使用されていることから、大気中の熱まで効率よく使ってお湯を沸かすことができるようになっているため、少ない電気でお湯を作ることができるのです。そのため、同じ電気を使ってお湯を作る電気温水器などと比較しても、大幅に給湯コストが削減可能です。
ここでは、より賢く電気代を削減するため、普段のエコキュート使用時に注意しておきたいポイントをご紹介しておきます。

節約術①　タンクの設定温度を下げる

エコキュートを賢く利用したい…と考える場合、貯湯タンク内のお湯の沸き上げ温度に注目しましょう。節約・節電を考えた場合、この部分は絶対に無視できないポイントとなります。

エコキュートを使用しているご家庭でお湯を使いたいと考えた場合、エコキュートから送られてくるお湯は、タンク内の熱湯に水道水を混ぜて適温に調整したうえで給湯されます。当然、季節によって水道水の温度が異なりますので、タンク内に貯め置きするお湯の温度が重要になるのです。どういうことかというと、真夏の水道水は冬場よりも温度が高くなってしまうため、熱湯に混ぜて適温にするためには、たくさんの水が必要になります。さらに、タンクに貯めたお湯に関しては、あまり消費されなくなってしまうため、必要のないお湯を作ってしまうことになるのです。当然このような使い方をしたのでは、無駄な電気を使用してしまうことになります。

したがって、タンクの沸き上げ温度に関しては、季節のことを考えて設定温度に注意するようにしましょう。水道水の温度が高くなる夏場などは、設定温度を低めにして、沸き上げ量も少なめにすることで、かなり電気代を節約することが可能です。こういった設定は、メーカーによって名称が異なるのですが、エコキュート自体に節約モードとして搭載されています。

節約術②　給湯温度を考える

タンクの沸き上げ温度の次は、給湯温度設定についてです。あまり注目される部分ではありませんが、エコキュートを賢く利用したいと考えた場合、給湯温度を「50度」に設定しておくのが最も省エネ効率を高めると言われているのです。

エコキュートは、その場でお湯を作る瞬間式の給湯器ではありませんので、熱湯状態で貯め置きされたお湯がタンクから配管を通って給湯されることになります。当然、タンクから実際にお湯が出てくる蛇口までは距離がありますので、多少の温度低下があるのです。一般的に、エコキュートに設定している給湯温度から3℃程度温度が下がった状態でお湯が供給されると言われています。つまり、給湯温度を50℃に設定しておけば、47℃程度のお湯が供給されるということです。
47℃では少し熱いように思えるかもしれませんが、それは蛇口側の混合栓でお湯を調節すれば問題ありません。水道水を混ぜるて温度調節をすれば、シャワーなどの水圧を保つこともできますので、光熱費削減以外のメリットも得られるのです。これを40℃程度に設定してしまうと、蛇口に到達する時点で37℃程度まで温度が下がってしまい、温く感じてしまうことから、大量のお湯を使うことにつながり、非効率になってしまう可能性があるのです。なお、季節によって温度低下の程度が変わってしましますので、その辺りの調整にも気をつけましょう。

節約術③　沸き上げは「深夜時間のみ」にする

太陽光発電設備を導入していないご家庭であれば、電力会社が用意している深夜帯が格安になるプランを活用することで、給湯コスト削減を目指すのが基本です。こういった電気料金プランというのは、深夜帯の電気代が格安になる反面、昼間の電気代に関しては割高に設定されています。つまり、日中にお湯を使いすぎてしまい、電気代が高い昼間に沸き増しが必要になった場合、高い電気代でお湯を沸かさなくてはいけなくなりますので、かなり損をしてしまうことになるのです。

したがって、出来るだけ電気代を安くしたいというのであれば、日中などに自動でお湯切れを防止する「湯切れ防止」機能などはオフにしておくのがオススメです。この機能を使っていれば、日中に沸き増しをしてしまうので、余計な電気代がかかってしまうのです。ただし、来客がある…などで、お湯の使用量が増加してしまい、お湯切れの可能性が高い…と考えられるような日には、特別にお湯切れ防止機能をオンにしておく方が良いでしょう。一度お湯切れが起こってしまうと、1時間程度お湯が使えなくなってしまいますので、かなり困ってしまうことになりかねません。

節約術④　太陽光発電設備を活用する

太陽光発電設備を導入しているご家庭で、卒FITを迎えた…というのであれば、昼間の余剰電力をエコキュートに回すことがオススメです。

卒FITを迎えてしまうと、売電価格が大幅に下がってしまいます。大手電力会社の売電価格の平均は『8円』程度まで下落してしまうと言われており、この価格は格安と言われる深夜帯の買電価格よりもさらに安いのです。したがって、昼間に発電した電気の余剰分でお湯を沸かすようにすれば、大幅に電気代を削減することも可能です。また、こういった使い方をするのであれば、深夜帯が格安になる料金プランを使う必要もなくなりますので、昼間の電気代が割高になることもありません。 今後、卒FITを迎える太陽光発電が続出しますが、そういった方はエコキュートを導入することで、家庭全体の光熱費をうまくコントロールすることを考えるのがオススメです

関連記事：卒FITを迎えたら！エコキュートを昼間に運転させるのがお得になる！？

まとめ

今回は、省エネ効果が高いと言われるエコキュートについて、より賢く利用するためにおさえておきたい節約術についてご紹介してきました。

エコキュートは、ヒートポンプ技術で大気中の熱を効率よく利用することができることや、貯湯式の給湯器であることから電力会社の料金プランを賢く活用することで他の給湯システムよりも大幅に給湯コストを削減できると人気となっています。 しかし、いくら給湯コスト削減効果が高いエコキュートだとしても、適切な利用方法を守らなければ給湯器が持つ節約効果など得られないのです。例えば、導入コストばかりに注目し、ライフスタイルに合わないタンクサイズのものを選択してしまうと、頻繁に湯切れを起こしてしまい、割高な電気代でお湯を作らなくてはならなくなる…など、給湯器を入れ替える前よりも給湯コストが高くなってしまう…なんてリスクもあるのです。

エコキュートの給湯コスト削減効果は、「どういったシステムなのか？」「なぜ給湯コストを削減できるのか？」といった事を理解し、その使い方を実践する必要があると覚えておきましょう。それを押さえておけば、より電気代を削減するためにはどうすれば良いかということも分かってくると思いますよ！