詐欺?しつこいエコキュート訪問営業のカラクリと正解対応

エコキュートの購入手段の一つである訪問販売の注意点についてご紹介。

『訪問販売』と聞けば、真っ先に「詐欺業者だ!」というイメージを持つ方も多いことでしょう。特に住宅リフォーム業界では、訪問販売によるトラブルが非常に多い業界ということもあり、「訪問販売の話を聞くのは絶対にNG!」だと考えている方が多いように思います。

エコキュートの修理訪問・メンテナンスについては以下ページを参考に。

それでは、全ての訪問販売業者はお客様をだまして自分たちの利益ばかり追求しているものなのでしょうか?当然そのようなことはなく、訪問販売形式でエコキュートを展開している業者の中にも、まっとうな営業を行っている業者も少なくありません。

もちろん、その反面、ウソや誇張した情報をもとに無理やり契約を迫る…という手法を使う業者がいるのも事実ですので、訪問販売業者の話を聞く場合にはいくつか注意しておかなければならないポイントがあるのです。

そこでこの記事では、訪問販売業者の営業マンが良く使うエコキュートに関するうたい文句はどのようなものがあり、その情報は本当なのか?と言う点についてご紹介していきたいと思います。

今なら補助金額が大きいので、業者が補助金のことを伝えてくるか否かは重要なポイント!

エコキュートの訪問販売でよく使われるうたい文句

それでは、皆さんが注意しておきたいエコキュートの訪問販売に関するうたい文句をご紹介していきましょう。ただし、上述したように訪問販売の形式をとる業者全てが悪徳業者というわけではなく、中にはまっとうな価格、営業手法を使って販売している業者もあるのです。そういったまっとうな訪問販売業者の場合、以下のようなメリットが得られます。

  • もともとエコキュートの導入を検討していなかった人がエコキュートの良さを知ることができる。
  • 業者を探す手間が省ける。
  • 他社の見積りを取っていた場合、それよりも安い価格を提示してもらえる可能性がある。

訪問販売は、突然営業マンが声をかけてくる営業手法ですので、エコキュートを検討していなかった人がエコキュートの良さを知り、結果的に得することができる可能性があるというメリットもあるのです。しかし、以下のようなうたい文句を使って契約を迫ってくる場合には少し注意が必要です。

給湯コスト(電気代)が安くなる!

エコキュートの訪問販売では、必ずと言って良いほど「給湯コストが安くなりますよ!」「電気代が安くなります!」などと言ったメリットを強調されることになります。確かに、夜間電力を優先で使用するエコキュートの場合、他の給湯システムよりも日々のランニングコストが安くなるというメリットがあるのです。エコキュートメーカーの試算では、電気温水器からエコキュートへ切り替えた場合、給湯にかかっていた電気代が約1/3にまで下がると言われているほどなのです。

この情報だけ聞けばエコキュートに入れ替えしたほうが良いと考えるものですが、全てのご家庭でこれほどの電気代削減効果が得られるわけではないのです。当然、ご家庭ごとにライフスタイルが違ってきますので、日々の生活で使用する湯量というのはかなりの差が出てしまいます。したがって、もともとお湯を大量に利用しているといった大家族などであれば、大きな給湯コスト削減効果が得られるのでしょうが、夫婦2人暮らしであまりお湯を利用しない…というご家庭であれば、導入コストを取り返すほどの削減効果が無い場合もあるのです。
エコキュートの導入をする場合には、営業マンの話をそのまま鵜呑みにするのではなく、ご自身のライフスタイルを考えて本当に電気代削減効果がメリットになるのかを検討しましょう。

相場or平均価格で販売しています

訪問販売の営業マンは、提示する価格について『相場』や『平均価格』などと言う言葉を用いることがほとんどです。しかし、多くの場合、このセリフはウソです。

悪徳なエコキュートの訪問販売の場合、そのほとんどが相場よりもかけ離れた高い値段設定になっており、それを相場としてトークを展開するのです。一般的なエコキュートの場合、370Lタイプで30~50万円程度、470Lタイプが35万円~60万円程度というのが相場なのですが、訪問販売業者の場合100万円を超えるなんてことも珍しくないのです。もちろん、施工条件や選択する機種によって価格が高くなることもあるのですが、エコキュート単体の導入で100万円を超えるようなことはあまりありません。
したがって、『相場』や『平均価格』などといって提示される価格をそのまま信用するのではなく、何社かから相見積もりを必ず取るようにしましょう。

キャンペーン価格なのでその場で契約してください

訪問販売の場合、基本的に急に訪問してきてその場で契約することを迫ってきます。

家族との相談も必要ですし、一度落ち着いて検討したいと伝えたとしても、「キャンペーン価格は今だけなので…」「地域で〇軒までのご案内なので」などと、お得に見せかける手段を使って何とかその場で契約させようとするものです。

確かに、購入先によってエコキュートの価格(工事費込み)は10万円以上違うことがあるので、キャンペーンによる変動があるのは事実です。

検討したうえで後から解約できるので、とりあえず枠を確保するために契約書だけ記載してください…などと、詐欺のような話を持ち掛ける営業マンもいるようです。

誰でも「今だけお得なのだ」と説明されれば、焦ってしまい追い詰められてしまうものですが、こういった手法を使う業者の場合、ほぼ確実に悪徳業者です。契約した後に料金の高さに気付いても意味がありませんので、他社の話も聞かずに即決するのはオススメできません。まずは、複数社から見積もりを取り、どこが一番信頼できるのかを検討し、購入すれば良いですよ。

初期費用0円です

このセリフはよく考えると購入者のメリットは薄いのですが、この部分に惹かれる方が多いので注意です。訪問販売業者の営業マンは、説明の際に「初期費用0円で給湯器の入れ替えができる!」と説明することが非常に多いです。イニシャルコストとして支払うものが無い場合、負担も少なく給湯器の更新ができるようになるため、導入がしやすくなるのは確かです。

しかし、要はクレジットやローン契約でエコキュートを導入するだけですので、訪問販売業者から購入しなくても、初期費用を0円で導入することはどこでも可能なのです。こういった話し方をされたときに何に注意すべきかというと、「総額がいくらになるのか?」ということです。多くの場合、初期費用が0円ということに注目させ、総額が相場よりも高くなっていることに気付かせずに契約させようとする手段です。
こういった漠然とした営業トークに騙されないようにしましょう。

とにかく便利でお得な給湯器

エコキュートの訪問販売では、とにかく給湯コストが安いということや非常に便利に使用できるということを強調する営業マンが多いです。基本的にメリット面ばかりを説明してきますので、その話を鵜呑みにして非常に便利な給湯器と感じて購入してしまう人も多いです。

しかし、「便利かどうか?」に関しては、人によって意見が異なる部分ですので、メリット面ばかりに注目するのではなく、デメリット面もおさえておかなければいけません。特に、既存設備としてガス給湯器を利用している…という方であれば、使い勝手がかなり違ってしまうことから、導入後に不便に感じてしまう場合もあるのです。例えば、ガス給湯器はその場でお湯を作る瞬間式の給湯器ですので、お湯の蛇口を回せばいつでもお湯を使うことができます。しかしエコキュートは、あらかじめお湯を沸かしてタンクに貯めておくという貯湯式の給湯器となるため、タンクに貯めていた以上のお湯を使ってしまうとお湯切れを起こして一時的にお湯が使えなくなるのです。沸き増しすれば、お湯が使えますが、そうすると給湯コスト削減効果が薄くなってしまいます。
こういった住宅設備に関しては、メリットにばかり注目するのではなく、デメリット面もしっかりとおさえておくのが重要です。

訪問販売が来た際はどうする?

上述のように、悪質な訪問販売業者にはある程度決まったうたい文句が存在していますので、騙されないためにはしっかりとエコキュートの基礎知識を抑えておく必要があるのです。それでは、訪問販売の営業マンが自宅に来た際の対処法も簡単にご紹介しておきます。

話を聞かない

訪問販売業者の中にもまっとうな業者がいるのも確かですが、基本的には訪問販売業者の話は聞かないというのが最もオススメの手法です。もちろん、エコキュートの導入を検討していなかった人がエコキュートの良さを知れる可能性があるというメリットもあるのですが、それ以上に悪徳業者に引っかかるリスクの方が大きいのです。

「私が訪問販売に騙されるわけはない!」と考えている人が多いですが、騙された人のほとんどは同様な考えを持っている人なのです。訪問販売の営業マンは、断られることに慣れていますし、そこから何とか契約に持っていく話術が非常に巧みです。したがって、興味本位で家に上げてしまうと、永遠と営業トークを聞かされる羽目になり、最終的に契約してしまっていた…なんてこともあるのです。
もちろん、ちょうどエコキュートを購入しようと考えていて何社か見積りを取ったところ…なんて方であれば、話を聞いてみるのも手ですが、そうでないのであれば、話を聞く必要すらないと考えておきましょう。

即決しない

訪問販売で最も注意すべきなのは、何を言われたとしても「その場で契約してはいけない!」ということです。訪問販売の営業マンは、セールストークが非常に饒舌ですので、エコキュートに変えなければ損をしてしまう…などと言った気持ちになってしまうこともあります。

しかし、はじめてエコキュートの営業を受けたという方であれば、その場での即決は絶対にNGと考えましょう。いくら営業マンが『相場です』と提示した金額だとしても、本当にその価格が適正なのかわかったものではありませんよね。

購入先によってエコキュートの価格(工事費込み)は10万円以上違うことがあります。

したがって、初めてエコキュートの営業を受けた場合は、「検討するので、本日は契約できません!」とはっきりと意思表示するようにしてください。

契約した後にクーリングオフも可能ですが、手続きなども意外と面倒ですので、しっかりと検討・納得したうえで契約するようにしましょう。