オール電化にしたのに、意外と電気代が高い!?賢いエネルギー使用で電気代節約を心がけましょう。

近年では、家庭で消費するエネルギーを『電気』に統一するオール電化住宅の人気が高くなっています。オール電化は、ガスを併用しているご家庭に比べて、ガス料金の基本料金が必要なくなる点や、電力会社が用意しているオール電化用の電気料金プランを活用することで、日々の光熱費削減が目指せるということが、人気の理由の一つです。しかし、「光熱費が安くなるなら!」と考えて、オール電化住宅にリフォームした方の中には、聞いていたほどの光熱費削減効果が得られず、オール電化の導入に後悔してしまっている方もいるそうです。

こんな話を聞くと「うちに来た営業マンがウソをついたのか!?」など、オール電化を勧められた人は業者を疑ってしまう人も多いかもしれません。もちろん、中にはオール電化にしたとしても、そこまで大きな光熱費削減効果が得られない…なんて方もいるのですが、「電気代が意外に高い!」と思っている方の多くは、「オール電化住宅の節約方法」をイマイチ理解できていない…という方が多いのです。

そこでこの記事では、これからオール電化の導入を検討している方や、現在オール電化を利用している方のため、賢い節約方法についてご紹介していきます。

オール電化で電気料金を安くするには?

それでは、オール電化を導入する・導入したという方が頭に入れておきたい、オール電化住宅の賢い節約術についていくつか具体的にご紹介していきましょう。

そもそもですが、「光熱費削減が期待できる!」と紹介されることが多いオール電化ですが、誰が導入してもこのメリットが得られるわけではない…ということは知っておきましょう。オール電化住宅は、電力会社が用意している料金プラン変更し、それを上手に活用することで電気代削減が目指せるものです。もちろん、太陽光発電を導入しているご家庭であれば、この点はあまり考えなくても良いです。

これを踏まえたうえで、以下に具体的なオール電化節約術をいくつかご紹介していきます。

ポイント① 電気を使う時間帯に注意しなければいけない

「オール電化を導入したのに、聞いていたほどの電気代削減ができない!」なんて悩んでいる方の多くが、この部分を無視してしまっているためだと考えられます。オール電化で、電気代削減を目指すのであれば『電気を使う時間帯』に最も注意が必要です。

というのも、上述しているように、オール電化は電力会社が用意しているオール電化専用の料金プランを活用し、電気代削減を目指すものです。つまり、この料金プランの詳細をおさえて、推奨されている通りに電気の利用を工夫しなければいけないということなのです。オール電化専用の料金プランというものは、基本的に深夜帯の電気代が格安になっており、その格安の電気を使って家電を動かすため、電気代削減ができるのです。一般的に。午前0時~午前6時ぐらいまでの電気代が最も安くなりますので、この時間に家電を動かすように工夫しましょう。

さらに注意が必要なのは、こういった料金プランは、「昼間の電気代は高く設定されている!」ということです。つまり、昼間でも家に誰かいて、多くの電気を使うご家庭であれば、割高な電気代で生活することになってしまうため、最悪の場合「ガス併用より光熱費が高くなってしまう…」なんて可能性もあるのです。オール電化をこれから導入しようと検討している方は、まずご家族のライフスタイルをよく考えて、本当にオール電化が有利なのか考えた方が良いです。

ポイント② タイマー機能があれば、深夜に稼働するように!

ポイント①を理解できたら、具体的な家電について、稼働させる時間を工夫してみましょう。

オール電化の節約術は、「いかに電気代の安い深夜帯の時間に家電をまとめられるか?」が勝負になってきます。したがって、タイマー機能などが付属されている家電については、そういった機能を上手に活用し、節約に励んでみましょう。例えば、食器洗浄機などに関しては、食後すぐに使用するのではなく、電気代が下がる時間帯に設定し、自分たちが寝ている時間に稼働するようにするのも良いでしょう。また、炊飯器なども、起きてからスイッチを入れるのではなく、深夜帯の電気でお米が炊けるように設定すると良いです。

こういった、日常的に使用する家電を、きちんと時間帯を合わせて稼働させることで、意外に見逃せない額の節約が実現できるのです。

ポイント③ IHクッキングヒーターの節約術とは?

オール電化では、調理にガスコンロではなく、IHクッキングヒーターを利用します。

「調理に使用するIHなんか、節約のしようがないのでは?」などと考えてしまう方も多いのですが、実はちょっとの工夫で電気代の削減が期待できるのです。例えば、晩御飯のおかずなどに関しては、1時間程度早起きして、ある程度の部分まで調理を完了させて置き、食べる直前にちょっとだけ加熱する…なんてサイクルを作っておけば、安い電気代が活用できるようになりますので、年間で見ればそれなりの額を節約できるようになると思います。

とはいえ、わざわざ深夜に起きて調理する…など、無理やり生活リズムまで崩すのはあまりオススメできません。過度な節約を気にして、無理をするのではなく、ちょっとした時間利用の工夫で可能な節約を心がけましょう。

ポイント④ エコキュートの利用方法も工夫しましょう

調理にIHクッキングヒーターを利用するように、オール電化では給湯に電気で稼働するエコキュートを使用します。こちらも、上手な節約を心がけて利用すれば、年間でかなりの額を節約することが可能です。

まず、おさえておきたいのは「昼間に電気をなるべく使わないよう、昼間の沸き増しはストップする」という工夫です。エコキュートには、自動沸き増し機能などが付属されており、タンクの湯が少なくなると、昼間でもお湯を沸かしてしまうことになるのです。お湯切れを起こさず、非常に便利な機能なのですが、『節約』という視点で見れば、「高い電気代でお湯を沸かしている」ということになり、効率的な節約ができなくなるのです。したがって、昼間の沸き増しを止めるため、自動沸き増し設定はOFFで運用しましょう。

他にも、季節によってエコキュートの設定を変えるというポイントです。エコキュートは、タンクに貯め置きした熱湯に水道水を混ぜて「適温状態で給湯する」というシステムになっています。つまり、夏場と冬場では、水道水の温度が極端に異なるため、「どの季節でも同じ設定」では、節約できない可能性が高いのです。したがって、季節ごとに最適な設定を見極め、小まめに調整するようにしましょう。
なお、エコキュートにも追い炊き機能や自動保温機能がついているものがありますが、こういった機能を使うよりも高温足し湯の方が節約できると言う点も覚えておきましょう。

まとめ

今回は、賢いオール電化の節約術について簡単にご紹介してきました。オール電化は、火を使わない生活になるため火災の心配がないという安全面や、消費するエネルギーを電気に統一することになるため、日々の光熱費を削減できるということで、近年人気になっています。

しかし、この記事でもご紹介したように、「オール電化を導入すれば、それだけで光熱費削減が実現する!」という考えは少し間違っていると考えた方が良いですよ。そもそも、ライフスタイルによっては、オール電化にすることで逆に光熱費が高くなってしまう…なんて方もいますし、上述したような事を何も気にせず電気を使用したのであれば、なかなか電気代削減は実現する事ができません。

ここでご紹介した節約術は、誰でも簡単に行うことができる方法ですので、これからオール電化を導入する方や、現在オール電化を利用していて「節約術に悩んでいる…」という方は、ぜひ参考にしてみてください。