IHクッキングヒーターの故障原因って何?毎日使うものだから、意外に劣化が早い設備です!
今回は、ガスコンロに代わって、家庭の調理を担う住宅設備として人気になっているIHクッキングヒーターの寿命や故障してしまう原因についてご紹介していきたいと思います。
IHクッキングヒーターは、毎日の調理に利用する設備となりますので、メーカーなどが公表している耐用年数よりもかなり早く不具合が生じてしまう…なんてことも珍しくありません。こういった設備は、やはり使用頻度が高ければ高いほど、劣化の進行が早くなってしまうものですので、料理が趣味と言った方がいるご家庭などであれば、メーカーが公表している耐用年数などは真に受けない方が良いですよ。
特に、IHクッキングヒーターに関しては、ガスコンロと異なり、直接目で火加減が見えるような設備ではありませんし、小さな不具合が生じていたとしても、それに気づかずに使用してしまい、一気に劣化を進行させてしまう…なんてことも多いです。IHクッキングヒーターは「サッと拭くだけで日々のお手入れも不要!」などという点をメリットとして紹介されますので、点検なども放置される事が多く、故障に気付くのは「使えなくなった時」で、とても困ってしまうことが多い設備だと言われているのです。
そこでこの記事では、一般的なIHクッキングヒーターの寿命や、一般家庭でよくある故障させてしまう要因についてご紹介していきます。
IHクッキングヒーターの耐用年数(寿命)について
それではまず、IHクッキングヒーターの一般的な耐用年数についてご紹介していきましょう。多くのメーカーが製造・販売を手掛けるようになっているIHクッキングヒーターですが、どのメーカーでも「10~15年程度」がIHクッキングヒーターの寿命と設定しています。
ただし、上述の年数はあくまでも平均的な寿命としてメーカーが公表しているもので、一人暮らしで「自炊はほとんどしない…」なんて方の場合、前述の年数を過ぎても全く問題なく利用できる場合も珍しくありません。その逆に、よく料理をするなんてご家庭であれば、5年程度使用しただけでさまざまな不具合が生じ始めた…なんて話も耳にしたことがあります。特に、コロナ禍の現在、在宅時間を楽しく過ごすためにと、お子様と一緒に料理を楽しむなんて方が増えているようですし、使用頻度が高ければ、その分故障確率も高くなるということは頭に入れておいた方が良いかもしれませんね。
とはいえ、使用の度にきちんと拭き掃除をするなど、毎日丁寧に扱っている方であれば、よほどのことがない限り、10年以上は使用できる丈夫な設備と考えておいても良いと思いますよ。
IHクッキングヒーターによくある不具合
上述のように、IHクッキングヒーターは、丁寧に使っている限りは10年以上問題なく使用できる設備と考えておいても良いと思います。
それでは、「そろそろIHクッキングヒーターの寿命なのかな?」と考えた方が良い場合というのは、どういった不具合が生じた場合なのでしょうか?ここでは、IHクッキングヒーターが経年劣化してきたときによく生じる不具合をご紹介しておきますので、以下のいずれかの不具合が生じた場合、お使いのIHクッキングヒーターの販売店かメーカーに問い合わせてみるのがオススメです。
- 電源ボタンや温度調節ボタンの反応が鈍くなってきた
- 電源を入れると頻繁にブレーカーが落ちる
- IHクッキングヒータを使用していると「ブーン」と言った異音が生じるようになった
- 明らかに加熱速度が遅くなった
- プレートは問題ないのにグリルが使えなくなった…など、特定の機能が使えなくなる
- グリルの扉の開閉がスムーズでなくなった
- グリルの加熱速度が異常に遅くなった
IHクッキングヒーターによくある故障原因
IHクッキングヒーターは、他の設備と同じく、一度購入すれば一生使用できるというような設備ではありません。当然、使用していれば徐々に劣化して、いずれ寿命がやってきて使えなくなるので買い替えが必要になると考えておきましょう。
なお、こういった寿命以外にも、IHクッキングヒーターを故障させてしまう要因がありますので、以下のような使い方は注意してください。
吹きこぼれによる故障
調理中に、鍋から目を離してしまったすきに、中身が吹きこぼれてしまった…なんてことは誰にでもある失敗ですよね。しかし、調理中のこういった些細なミスが、IHクッキングヒーターでは、致命的な故障原因になってしまう場合があるのです。例えば、吹きこぼれた汁などが、トッププレートの内部にまで侵入してしまうと、IHクッキングヒーターを制御する基盤をさび付かせたり、破損させてしまう恐れがあるのです。
IHクッキングヒーターは、調理のための設備ですので、こういった吹きこぼれなどと言った現象は、当然想定してつくられています。要は、内部に水分や異物などが侵入しないよう、パッキンなどでしっかりと密閉される構造になっているので、使用初期の段階に関しては、吹きこぼれ程度でIHクッキングヒーターに不具合が出る…なんて心配はほとんどありません。しかし、これが使用を重ねていくと、パッキンなどが劣化してしまい、水分が侵入できるような隙間が生じるリスクが出るのです。
こういった事を防ぐには、調理中は鍋から目を離さないようにして、吹きこぼれがおきないようにするというのが最も大切です。そして、万一吹きこぼれがおきた時は、速やかに鍋を外し、水分などを綺麗に拭き取るようにしてください。
トッププレートを割る
これは、ガスコンロからIHクッキングヒーターに入れ替えしたばかりと言った方に多いです。ガスコンロは、直火と鍋の距離で火加減を調節する事ができ、鍋振りをしながら加熱することも可能です。このようなガスコンロの使い方に慣れていた場合、IHクッキングヒーターでも同じような使い方をしてしまうのです。そして、鍋底をトッププレートに強くぶつけてしまい、亀裂が入ってしまう…なんてことになるのです。他にも、お子様が調理の手伝いをしている時に、誤って重たいものを落下させてしまう…なんてことも多いです。
IHクッキングヒーターのトッププレートに亀裂が入ってしまうと、そこから水分が侵入して、内部故障を誘発してしまう恐れがあります。そうなってしまうと、本体ごと買い換えなければならなくなりますので、できるだけ早くメーカーなどに連絡しトッププレートの交換をしてもらいましょう。トッププレートの交換だけであれば、そこまで高くありません。
修理か買い替えの判断について
ここまでの説明で分かるように、IHクッキングヒーターは、使っているうちにさまざまな不具合が生じてしまうことが考えられます。それでは、実際に使用しているIHクッキングヒーターに不具合が生じた…という場合、買い替えと修理ではどちらが良いのか迷ってしまいますよね。
ここでは、修理か買い替えかを判断するためにおさておきたいポイントをご紹介しておきます。
修理がおすすめの場合
まずは、修理対応がおすすめの場合です。例えば、IHクッキングヒーターを購入してからまだ3~4年程度しかたっておらず、ボタンの調子が悪い…、ランプの点灯具合の調子が悪いなど、軽微な不具合が生じている…という場合であれば、該当部分だけの修理対応とした方が安く収まると考えられます。また、故障が、まだ保証期間内だという場合、メーカーのサポートセンターなどに連絡すれば、無償で修理対応を行ってくれる可能性もあります。
このように、IHクッキングヒーターの寿命まで、まだまだ年数があるような新しいもので、部分的な不具合という場合であれば、修理対応の方が安く済みますので、修理がオススメです。
買い替えがおすすめの場合
次は買い替えがおすすめの場合です。これは、既に10年近く使用しているIHクッキングヒーターなどで、耐用年数が近いという場合は買い替えがオススメです。こういった場合、修理したとしても、すぐに別の場所が故障してしまし、修理費が嵩んでしまうことが考えられるからです。また、修理してもまた同じ個所が故障した…という場合、再度修理しても同じ故障が考えられますので、この場合も買い替えがオススメです。
どのような機器でも同じですが、耐用年数が近づいてくると、細かな不具合が続出してしまうことになり、いちいち修理対応をしていると、結果的に買い替えよりもお金がかかってしまっていた…なんてことになりかねないのです。したがって、10年近く使用しているという場合は、思い切って買い替えを検討するのがオススメです。
まとめ
今回は、近年導入する方が多くなってきたIHクッキングヒーターの寿命や、よくある故障原因についてご紹介してきました。IHクッキングヒーターは、オール電化住宅が増えてきたこともあり、家庭の調理設備として広く普及するようになっています。この設備は、直接火を使わない加熱方式となるため、住宅火災リスクが少ない、調理による室温の上昇を抑えるなど、さまざまなメリットが得られます。また、天板がフラットになっているため、五徳があるガスコンロと比較すれば、日常的なお掃除などのメンテナンスが非常に楽だということが人気に理由になっています。
ただし、ガスコンロと異なり、火加減を目で確認することができないなど、設備の状態がなかなか判断しづらいという点に注意しておいた方が良いです。例えば、劣化が進んできたIHクッキングヒーターは、加熱に時間がかかるようになると言われるのですが、今まで1分でお湯が沸いていた物が1分半になったからと言って、すぐにそれに気付けるような人はほとんどいないでしょう。
したがって、故障に気付くのは完全に使えなくなってから…ということが多く、数日間調理ができなくなる…なんてことも多いのです。こういった事を防ぐためには、定期的な点検をしてもらうことや、早めに機器の交換を行うようにするのがオススメです。