IHクッキングヒーターのエラーコードについて!代表メーカーのエラーコードと対処法について

今回は、家庭の調理機器として年々人気が高くなっているIHクッキングヒーターについて、代表的なIHクッキングヒーターのメーカー別にエラーコードと対処法をご紹介していきたいと思います。

IHクッキングヒーターは、ガスコンロに代わる調理を担う加熱調理機器なのですが、電気をエネルギー源とした設備ですので、ガスコンロとは異なり直接火を使わずに加熱が可能になり、住宅火災リスクを大幅に低減してくれるアイテムとして人気です。また、天板がフラットになっていることから、日々のお掃除など、メンテナンス面も非常に楽ちんなのもこれほど高い人気を誇る理由の一つだと言えるでしょう。

しかし、IHクッキングヒーターを導入する場合に注意しておいてほしいのは、直火を使わないという仕様になることから、機器の不調を目で見て気付くことができない…という点です。IHクッキングヒーターは、天板ガラスをわってしまう…などという目に見える破損でなければ、見た目上何の変化も出ないことから、劣化に気付くことが非常に難しいものなのです。そのため、ちょっとした不調に気付かずにそのまま利用してしまい、故障に気付くのは致命的な問題が発生してから…なんてことが多いです。

一般的には、IHクッキングヒーターの耐用年数は約10年と言われていますので、10年前後使用していれば何らかの不具合が頻発してもおかしくありません。そして、不具合の内容によっては、操作盤にエラーコードが表示されますので、それが何を意味するのかを押さえておくことで、万一の際の対処に困らなくなります。この記事では、IHクッキングヒーターの代表メーカーである、パナソニック、三菱、日立について、エラーコードと対処法をご紹介します。

パナソニックのエラーコードについて

それではまずパナソニック製IHクッキングヒーターのエラーコードからです。家電の王様とも言われているパナソニックは、IHクッキングヒーターメーカーの中でも高い人気を誇ります。

U04:本体内部の温度上昇
フィルター(吸・排気パネル)が目詰まりなどでふさがっているなどが原因の場合が多いです。本体の奥側にある吸・排気パネルを確認し、塞いでいるものがあれば取り除きましょう。
U11:ロースター受け皿の過熱
これは、受け皿に水が入っていないや、通電を切らずに連続して焼いたなどが原因で出ます。ロースターの電源を切り、受け皿に水を張ってから再操作してみてください。
※最新機種では使用されていないエラーコードです
U12:グリル(ロースター)庫内の過熱
グリル内で調理物が発火したなどが原因です。電源をすぐに切り、吸・排気パネルを濡れタオルなどで塞いでください。ブレーカーを切って消火されるのを待ちましょう。
U13/U14:鍋底の過熱(U13が左ヒーターでU14が右)
空焼きをする、「加熱」メニューで揚げ油を予熱するなどが原因です。前者は、鍋に食材を入れて再操作、後者は「揚げ物」メニューを使用すれば問題ありません。
U15:鍋底の異常、揚げ油の温度異常
反った鍋底を使用している、熱い油を使っているのに、揚げ物余熱をしたことが原因。平たい鍋底など、変形のない鍋を使用してください。揚げ油は常温の油からスタート、天板も常温に戻ってから再操作しましょう。
※最新機種では使用されていないエラーコードです
U16:天板操作部に付着物がある
操作部に水や物が付着してしまっているのが原因です。付着物を取り除き再操作してみましょう。
U19:天板(トッププレート)の過熱
天板が熱い状態で、湯沸かしや炊飯メニューを選択した場合に出ます。天板が冷めるのを待ってから再操作してみましょう。
U20:ヒーターのセンサー異常
ヒーター中央にあるセンサが汚れている、深鍋で多量の湯沸かしをしたなどが原因。汚れが付着していれば取り除いてください。水量が多い場合は減らして再操作してみてください。
※最新機種では使用されていないエラーコードです
U21:ヒーターのセンサー異常
他の家電の赤外線や窓などから入る直射日光がセンサに当たっている時に出ます。赤外線を発する家電を同時に使用する場合、少し離すかIHの方に向けないようにしましょう。日射は遮ってください。
※最新機種では使用されていないエラーコードです
U22:天板操作部の過熱
天板の操作部の上に高温の鍋などを置いてしまったなどが原因です。操作部から鍋を外してください。
※最新機種では使用されていないエラーコードです
U25:グリル庫内に物が入っている
自動クリーニング機能を使うときで、グリル庫内の受け皿や水滴が残っている場合に出ます。グリル庫内から受け皿を出し、水滴などは拭き取ってください。
U31:湯沸かしに不適切な鍋の使用
鍋が小さい、反っている、汚れている時のエラーです。鍋底は15cm以上の物を使用してください。また、汚れは拭き取り、変形などがある鍋は使用しないようにしてください。
U32:アルミ・銅鍋の過熱
アルミや銅鍋など、自動調理に使えない鍋を使っているのが原因です。オールメタル対応でも、アルミ・銅鍋は使えませんので、使える鍋を使用してください。
U33:揚げ物に不適切な鍋の使用
揚げ物メニュー使用中で、鍋の種類・材質・そこの大きさが不適切、油の量が多い場合に出ます。「SGマーク」のある鍋を使用しましょう。また、揚げ油は800g以下にしてください。
U34:揚げ物鍋ズレ自動OFF
使用中に鍋がズレた、800g以上の油量を加熱しているが原因です。油は800g以下にしてください。

上記以外のエラーコードに関しては、取扱説明書で確認してください。

三菱電機IHのエラーコード

次は三菱電機のIHクッキングヒーターに関する代表的なエラーコードです。

U1:空焚き検知(05年~販売モデル)
空焚きや予熱のしすぎが原因です。予熱をする場合は、火力を少し落としてください。また、本体が少し冷えてからつかってください
U2:本体内部温度上昇
本体内部の温度が異常に高くなっている状態です。排気口がタオルなどで塞がれていないか確認しましょう。塞いでいるものがあれば取り除き、本体が冷えるのを待ってから再操作してください。
U4:油の温度上昇が遅い
鍋底に反りがある、汚れている、トッププレートが熱い状態で揚げ物を始めたなどが原因。適切な鍋を使用してください。また、トッププレートが冷めてから再操作してください。
U5:油の温度上昇が早い
揚げ油が少ない(200g以下)、高温の油を加熱したなどが原因。揚げ油は、常温のもので十分な量を使ってください。
HL:中央ヒーターロックがかかっている
ヒーターロックがかかっている状態ですので、ロックを解除してください。
CL:チャイルドロックがかかっている
チャイルドロックがかかっている状態ですので、ロックを解除してください。

上記以外にもエラーコードがありますので、その辺りは取扱説明書でご確認ください。

日立IHのエラーコード

最後は日立のIHクッキングヒーターに関する代表的なエラーコードです。

C11/C21:鍋底の温度異常、過熱している
鍋が高温(油が高温)になっている、鍋底が反っている、空焚きになっているなどのサインです。変形した鍋の使用を避け、空焚きの場合は食材を入れて下さい。また火力を下げて使用しましょう。
C22:鍋底の異常検知
鍋底に3mm以上の反りなど、変形がある。又は、鍋底やトッププレートに汚れが付着しているのが原因です。変形した鍋は使用を避けましょう。また、汚れが付着している場合、取り除いて再操作しましょう。
C15/C23/C25:鍋を検知できない
IHヒーターの中央から鍋がズレている、鍋が小さすぎる、鍋底が変形しているなどが原因です。IH中央に鍋を置いて再操作しましょう。また、直径12cm以上の変形していない鍋を使用してください。
H15/H25/H3R/H4R:排気不良
排気カバーにホコリがたまっているなど、排気カバーがふさがっている状態です。ホコリなどが付いていれば取り除き、排気カバーを塞がないようにしてください。
H17/H27:鍋の種類が違う
IH対応ではない鍋を使用している場合のエラーコードですので、IH対応の鍋を使用してください。
C3:グリル内の温度以上
連続して魚を焼いた、空焚きになっているなどが原因です。一度加熱を停止して、グリル庫内の温度を下げてから、調理物を入れて再操作してください。

上記以外にもエラーコードがありますので、その辺りは取扱説明書でご確認ください。

まとめ

今回は、年々導入する方が増えてきているIHクッキングヒーターに関して、代表メーカーの押さえておきたいエラーコードをご紹介してきました。

最近では、太陽光発電の導入に合わせて、オール電化を選ぶ方も多くなっており、そういった場合、ガスコンロから電気で稼働するIHクッキングヒーターへ入れ替えすることになります。IHクッキングヒータは、天板がフラットでお手入れしやすい、直接火を使わないから、火災の心配が少ないなどのメリットを上げられていますが、直接目で火力などを確認することができず、小さな不具合などになかなか気付くことができない…という難点があるのです。

したがって、IHクッキングヒーターを利用する方は、使用時に出る可能性があるエラーコードを覚えておくことで、IHクッキングヒーターの不調が自分の使い方のミスで起こっているのか、何らかの不具合が生じているのか判断することができるようにもなると思います。メーカーによって、使用されるエラーコードが異なりますので、詳しくは購入した製品に付属されている取扱説明書を確認してみましょう。