オール電化ってホントに便利なの?オール電化を導入して満足した人と後悔した人の声をご紹介!

近年では、電力会社が用意しているオール電化用の料金プランが登場しているなど、日々の光熱費を削減できると、年々オール電化の普及率が高くなっていると言われています。新築で戸建て住宅を購入する場合はもちろん、既存住宅をリフォームしてオール電化にする方も多くなっているなど、今後もその普及率はさらに高くなっていくと予想できるでしょう。

しかし、インターネットなどでオール電化を調べてみると「導入して後悔してしまった…」「オール電化にして失敗した…」なんて意見を目にすることも珍しくないですよね?それでは、光熱費削減ができることや地球環境保全に一役買えると言われるオール電化は、巷で言われているように本当に便利に活用できる物なのでしょうか?

この記事では、オール電化の導入に迷っている方のため、実際に導入してみた方の意見をピックアップしていきたいと思います。オール電化の導入を後悔している…導入してよかった…という両方の意見をご紹介しておきますので、ぜひ参考にしてみてください。

オール電化の導入に満足している方の意見

それではまず、オール電化を「導入してよかった!」と感じている方の意見からご紹介していきます。下でもご紹介しますが、オール電化は、ガスを併用していた時と比較すれば、設備の使い勝手がかなり変わってしまうことから、「不便になった…」と感じてしまう方も少なくありません。
しかし、オール電化を導入してよかったと感じる方も多くいるということは事実ですので、まずはオール電化の導入に満足している意見をいくつかご紹介します。

IHクッキングヒーターに変えてよかった

IHクッキングヒーターに関しては、この設備が登場し始めたころに「火力が弱い…」と言う点をデメリットとして挙げる方が多かった記憶があります。しかし、本来はガスコンロよりも熱効率が良い設備ですので、お湯を沸かす時間などはIHクッキングヒーターの方がかなり早くなるのです。

さらに、IHクッキングヒーターは、天板がフラットな形状をしていることから、日々のお掃除などのお手入れが非常に楽になるというメリットがあります。ガスコンロは、五徳の掃除が面倒なうえ、五徳を外しても凹凸が多いことから、掃除がとにかく大変…というデメリットがあるわけです。
IHクッキングヒーターにして、こういったお手入れの手間が大幅に削減されることで、「オール電化にしてよかった!」と感じたようですね。

光熱費が削減出来て満足!

オール電化を導入した方の中には、毎月の光熱費が目に見えて安くなったことで、「導入してよかった!」と感じる方もいます。オール電化による光熱費削減効果に関しては、全てのご家庭が全く同じ割合で安くなるというわけではないのですが、削減効果が高い家では毎月5,000円程度も安くなるなんて場合もあるようです。

基本的に、元々プロパンガスを利用していてガス代が高い…なんて家の場合、オール電化による光熱費削減効果が大きくなると考えても良いと思います。オール電化にすることで、どの程度の削減効果があるかは、事前にシミュレーションできますので、しっかりと計算して導入を決めるのがオススメです。

高機能な設備になって満足

オール電化にするためには、ガスコンロをIHクッキングヒーターに、ガス給湯器をエコキュートなどにしなければいけません。そして、IHクッキングヒーターやエコキュートは、近年の人気の高さから、多くのメーカーが開発に参入しており、年々その機能が進化していっているのです。そのため、オール電化にする前と比較して、日々の生活がとても便利になったと導入に満足する方が多いです。

さらにこういった方は、単純に設備が新しくてきれいになることで、満足感を得られるという場合も多いです。なお、オール電化の導入コストに関しては、日々の光熱費削減によって8~10年程度で元が取れるという計算になることが多いです。

オール電化の導入を後悔している方の意見

それでは次に、オール電化を導入したものの、何らかの理由で「オール電化なんて導入するんじゃなかった…」と後悔してしまっている方の意見をご紹介していきましょう。オール電化の導入を失敗と感じる方の意見を知ることで、自宅に導入してよい物なのかを判断することができるはずです。

エコキュートの音が気になる…

まずは、給湯器をエコキュートにしたことで、お湯を沸かす際の騒音が気になってしまうようになった…という意見です。エコキュートは、貯湯タンクとヒートポンプユニットが一体となった給湯システムなのですが、エアコンの室外機のようなヒートポンプが、稼働時に低周波音を発するのです。なお、エコキュートが生じさせる稼働音に関しては、本来『騒音問題』となるほどの大きな音が生じることはありません。

しかし、エコキュートは、格安に設定されている深夜帯の電気でお湯を作るという仕様上、周囲が寝静まっていることから、相対的に低周波音が目立ってしまうという側面があるのです。さらに、低周波音は、人によって気になる・気にならないという方がわかれてしまい、一度気になると眠れなくなってしまうという方が多いのです。そのため、エコキュートの導入後、騒音トラブルを抱えてしまい、裁判沙汰にまで発展してしまったというケースまであります。
このような、エコキュートの音の問題から、オール電化の導入を後悔してしまう…という方もいるようです。なお、エコキュートは、きちんと設置場所を選ぶということや、防振対策を施すなどということで、騒音の発生を抑えることが可能です。

IHクッキングヒーターの使い勝手が悪い…

次は、ガスコンロとIHクッキングヒーターの使い勝手の違いから、オール電化を後悔してしまう…というケースです。IHクッキングヒーターは、本来ガスコンロよりも熱効率が良い設備なのですが、鍋底が天板に接していなければ加熱できないという特徴があります。ガスコンロであれば、少し火から離れても問題ありませんし、調理の際にフライパンを振るなどという使い方が当たり前ですよね。しかし、IHクッキングヒーターの場合、そういった使い方ができないことから、「不便だ…」と感じてしまうようですね。

この部分に関しては、IHクッキングヒーターを使っていけば、そのうち慣れていく部分でもありますので、そこまで大きな問題ではないと思います。ただし、「ガスコンロとは使い勝手が異なる!」ということは、導入前から頭の隅に置いておきましょう。

災害時の停電で後悔…

オール電化最大のデメリットと言われるのは、家中の設備が電気で稼働することになるため、自然災害などで停電が発生した場合には、全ての住宅設備が使えなくなってしまうと言う点です。実際に、数年前の台風で被災し、長期間の停電を経験した人の中には、オール電化にするんじゃなかった…と後悔したという方が多いです。ただし、勘違いしてはいけないのは、ガスを併用していれば、停電時でも安心かというとそうではないのです。ガス給湯器にしてもガスコンロにしても、着火に電気を使っているタイプが存在しており、そのような設備を導入していれば、ガス併用でも停電で使用できなくなってしまいます。

こういった自然災害に備えるためには、「オール電化かどうか?」など関係なく、災害対策用のアイテムや備蓄をきちんとしておく必要があると考えましょう。他には、太陽光発電や家庭用蓄電池など、停電時には自宅が発電所の役割を担えるような設備を導入しておく方法もあるのです。オール電化は、あくまでも日々の光熱費削減や、火を使わない安全な生活を実現できるだけの設備です。

聞いていたほど光熱費が下がらずに後悔…

最後は、「光熱費削減効果が高い」と言われてオール電化にしたものの、工事前と比較してもそこまで光熱費が下がらなかった…というケースです。ちなみに、ライフスタイルによっては、オール電化にしてからの方が光熱費が高くなってしまった…なんて方までいるようです。

リフォームでオール電化にする場合、数十万円以上の費用がかかってしまいますので、光熱費が削減されない場合、かけたコストを取り戻せないことで後悔してしまう訳です。上述したように、オール電化を検討しているのであれば、現在の光熱費からどの程度のコストが下がりそうなのか、また何年でかけたコストが取り戻せるのかをしっかりとシミュレーションしておかなければならないと考えましょう。

まとめ

今回は、年々その普及率が高くなっていると言われるオール電化について、実際に導入した方の意見をご紹介してきました。オール電化は、火を使わなくなるので非常に安全だということや、家庭で使用するエネルギーを電気に統一することで、光熱費削減が可能などということが大きな売りになっています。実際に。オール電化の導入を検討している方は「光熱費が安くなるから!」という理由の方が多いと思います。

しかし、この記事でご紹介したように、オール電化を導入したからといって、無条件に光熱費が削減できるというわけではなく、ご家庭のライフスタイルによっては、ガス併用のころよりも高くなってしまうケースまであるのです。近年では、非常に便利で安いというイメージが強くなっていますが、本当に自分に合っているのかを慎重に検討すべきだということを忘れないようにしましょう。