エコキュートの入れ替え!業者選びから設置完了までの流れと各工程の注意点について

今回は、他の給湯器からエコキュートへの入れ替えをご検討中の方や、古くなったエコキュートの入れ替えをご検討中の方のため、エコキュートの設置業者選びから施工完了までの一般的な流れをご紹介していきたいと思います。

現在では、スマートフォンやタブレットが普及しているため、何か調べ物があった時でも、すぐにネット検索して情報を仕入れることができるような時代になっています。エコキュートの購入に関しても、まず初めに最新機種や取り付け工事を行ってくれる業者について、インターネットで検索してみるという方がほとんどだと思います。もちろん、家電量販店や訪問販売形式の業者からエコキュートを購入することもできるのですが、ネット販売を中心に行う業者の方が販売価格が安く設定されていることが多いため、価格面などを比較すると結局ネット販売業者になってしまうという声が多いです。

しかし、ここ数年、エコキュートの人気が上昇していることもあり、エコキュートの販売に参入するリフォーム業者が急増しています。そのため、ネットでエコキュートの販売業者を検索した際には、非常に多くの選択肢があることから「どの業者に設置を依頼すれば良いのか分からない…」という声も多くなっているのです。とくに、最近エコキュートの販売を始めた業者の中には、価格の安さだけで集客は行うのですが、施工技術が未熟で後々トラブルになってしまうことも少なく無いと言われています。
せっかくエコキュートを導入したとしても、「安かろう悪かろう」になっては意味がありませんので、最初の業者選びは慎重に行わなければいけません。そこでこの記事では、エコキュートの業者選びから施工完了までの流れと、各工程における注意点を簡単にご紹介します。

業者選びの流れ

それではまず、「どの業者にエコキュートの導入をお願いするのか?」という業者選びの流れと、各ポイントでの注意点を簡単にご紹介していきます。

STEP1 ネットなどで設置業者を検索

エコキュートの入れ替えを検討した場合、まず最初に行わなければならないのが、設置業者を探すということです。「どの機種を購入するのか?」というポイントも大事ですが、最近のエコキュートはメーカーにより搭載されている機能などがかなり違ってしまうため、最初に業者を決定してから、その業者に「自分の要望に最適な機種はどれか?」と相談する方が手っ取り早いです。以下のような販売業者がありますので、どこから購入するか検討しましょう。

  • 家電量販店
    ヤマダ電機、ジョーシン電機など、大手家電量販店などでもエコキュートの販売を行っています。大手業者ですので、「不当な高額請求を受ける…」などと言った心配がないのがメリットです。しかし、設置工事は全て下請け業者に丸投げになるため、業者の施工技術に当たり・外れがあるというデメリットがあります。また、ネット販売を中心に活動している販売店よりは、少し割高になってしまうと言う点もデメリットかもしれません。家電量販店は、独自のポイント制度などがありますので、別の家電製品も同時に購入するといった場合には、まとめ買い・ポイント利用で安くつく可能性はあります。
  • 訪問販売業者
    エコキュートは訪問販売による営業を行う販売店もあります。訪問販売と聞くと、「悪徳業者が多い…」というイメージを持つ方が多いですが、全ての訪問販売業者が悪徳というわけではありません。しかし、多くの営業マンを抱えることになりますので、営業コストがかかってしまいがちで割高な値段設定になっていることが多いです。また、イメージ通りの悪徳営業を行う業者もありますので、業者を見極める目に自信がない方は、話を聞くのもやめておいた方が良いと思います。
  • ネット販売業者
    近年多いのがネット販売を中心とする業者です。このタイプは、広告費があまりかからないということもあり、最も安価にエコキュートの導入が可能になると期待できます。しかし、HPに掲載されている情報から業者の判断をしなくてはいけないため、その業者が本当に施工技術を持っているのか、適切な価格で販売しているのか判断しづらいのがデメリットと言えるでしょう。ネット検索すれば、数多くのHPが表示されますので、比較検討してみると良いでしょう。

エコキュートは、上記のような業者から購入できます。「良さそうな業者だ」と思った会社に電話やメールで問い合わせると良いでしょう。

STEP2 現地調査をしてもらう

エコキュートは、エアコンの室外機のようなヒートポンプユニットと、お湯を貯め置きする貯湯タンクが一体となった給湯システムです。したがって、ガス給湯器のように壁掛けで設置することなどができず、設置のためにはそれなりに広いスペースが必要になるのです。
STEP1で業者をいくつか選んだら、全ての業者に現地調査を行ってもらい、設置可能かどうかを調査してもらうようにしましょう。その際に、エコキュートのどのような機能を求めているのかなど、あなたの要望も伝えるようにしましょう。

近隣に配慮した設置場所を選択
現地調査に関しては、「エコキュートを設置できるだけのスペースがあるのか?」ということを主に確認するだけですので、特に大きな問題はないと思います。最近では、薄型や低背タイプなど、設置スペースの条件も緩和されています。ただし、注意が必要なのは、隣家との距離が近い場合、騒音トラブルにならないような対策を行ってもらう必要があるということです。エコキュートは、稼働の際にそこまで大きな音が出る物ではないのですが、振動による低周波音を発するのです。そして、この低周波音による騒音トラブルが起きることもあるため、しっかりとそういった対策も行ってくれるのか確認しておきましょう。

STEP3 見積りを比較して業者を決める

現地調査後、各業者から正式な見積もりが提出されることになります。中には、何社も現地調査をしてもらうのが面倒に思い、1社だけの見積りで契約を決めてしまう人もいるのですが、これはやめておいた方が良いです。なぜなら、その業者が本当に適切な価格の見積りを提出しているのか分からないからです。見積もりを3社程度とって比較すれば、あなたが求めるエコキュートの適正な導入コストがわかるはずです。少し面倒ですが、不当な高額でエコキュートの導入をしないためにも、複数の業者から見積もりを貰うようにしましょう。

業者決定時の注意点
  • 安さだけに注目するのは危険
    見積書の比較と聞くと「最も安い業者を探す」ことだと考えてしまう方が多いです。しかし、エコキュートなどの導入業者を決めるための比較ポイントは「安さ」だけではないのです。例えば、業者の安さの理由がアフターフォローの薄さであれば、使用中に故障してしまった際に困ってしまう訳です。エコキュートは、導入すれば終わりというものではなく、定期的なメンテナンスが必要な設備です。したがって、そういったアフターフォロー面までしっかりと確認し、総合的な条件の良さを見る必要があると覚えておきましょう。
  • 業者の評判を確認
    現地調査の際に貰った名刺などで業者の評判を確認しておきましょう。中には、施工を下請けに丸投げしていることから、トラブルになることが多い業者もいるのです。いくら安くても施工技術がない業者と契約したのでは「安物買いの銭失い」になってしまいます。したがって、業者名などでネット検索し、実際の消費者の声なども確認しておきましょう。
  • 見積り外の追加費用が無いか確認する
    エコキュートの設置工事では、実際に工事に入ってから「配管の距離が予想以上に長かった…」「古い給湯器の処分は別途費用」などと、追加料金を請求してくる業者もあるそうです。こういった業者に引っかからないようにするためには、見積り書に記載されている金額以外で追加の可能性があるのか確認しておきましょう。ないと言われたら、契約書などにその旨を記載してくれるように依頼しましょう。

エコキュートは、どこに設置工事を依頼するのかが本当に重要です。しっかりと業者を見極める目をもって、不安なことはすべて質問するようにしましょう。なお、業者との約束事は、口約束にするのではなく、契約書の備考欄などにしっかりと記載してもらうようにしておきましょう。

エコキュート設置工事の流れ

それでは次に、実際にエコキュートの設置工事を行う際の流れもご紹介しておきましょう。上述した業者選びの流れに沿って、優良業者を選んでおけば、ここからの流れはそこまで気にする必要はありません。

STEP1 既存給湯器の撤去

まずは、もともと使用していた給湯器の撤去を行います。この工程は、どの業者が行ったとしても、トラブルに発展するようなことは少ないと思います。ただし、上述したように、悪徳業者の中には撤去した給湯器の処分費は別料金だ…などと言って追加費用の請求をしてくる場合がありますので、契約前に古い給湯器の処分費も含まれているのかはしっかりと確認しておきましょう。

STEP2 エコキュートの基礎を作る

次は、エコキュートを設置するための基礎を作ります。もともとエコキュートを利用していたご家庭であれば、既存の基礎を再利用することも可能です。ただし、古いエコキュートを固定していたアンカーの穴はしっかりと埋めているか確認しておきましょう。
ガス給湯器などからエコキュートに入れ替えする場合には、エコキュートを設置するためのコンクリート基礎を作るところからスタートします。最近では、エコベースなどと呼ばれる簡易的な基礎が販売されていますので、設置予定場所の地盤がしっかりしている場合は、こちらを利用することが可能です。

注意が必要なのは、コンクリートブロックを並べて基礎にするような場合です。このような脆弱な基礎にしてしまうと、地震などの揺れによってエコキュートが転倒してしまう危険があります。こういった施工を行おうとしているのであれば、しっかりと頑丈な基礎にしてもらうように指摘したほうが良いですよ。エコキュートは、お湯を貯め置きしておく貯湯タンクがありますので、満水時は数百キロ以上の重さになるのです。軟弱な基礎の上に設置してしまうと、傾いてしまう…最悪の場合は転倒してしまう恐れがあり危険です。

STEP3 エコキュートの設置と配管工事

基礎ができれば、エコキュートの設置を行います。その後、浴室にお湯を届けるための配管工事や、浴室・台所のリモコンを設置します。もともとエコキュートを使用していたご家庭であれば、配管が再利用できる場合もあります。エコキュートの設置完了後、各種動作確認を行いエコキュートの設置工事完了となります。

この工程での注意点としては、エコキュートの設置による騒音トラブルが発生しないよう、近隣に配慮するということです。上述していますが、近隣住宅との距離が近くなってきた近年では、エコキュートが発する低周波音による騒音トラブルが発生していると言われているのです。エコキュートは、深夜帯の電気料金が安くなるプランを活用し光熱費削減ができる給湯器として有名です。逆に言えば、エコキュートが稼働するのは、主に人が寝静まった深夜なのです。つまり、この時間帯にエコキュートが低周波音を発生させるため、睡眠障害などを引き起こしてしまう危険があるのです。低周波音は、通常人の耳には聞こえないと言われているのですが、中には気になって仕方ない…という人もいるのです。実際に、エコキュートの設置により近隣住民に訴えられてしまうなど、裁判沙汰にまで発展した…という事例もあります。
こういったトラブルを防ぐためにも、ヒートポンプの設置時には防振ゴムを配置してもらうなど、防音対策も行ってもらうようにするのがオススメです。

まとめ

今回は、エコキュートの導入をご検討中の方のため、エコキュートの設置業者選びから工事完了までの流れと、各工程ごとの注意点をご紹介してきました。この記事でご紹介しているように、近年ではエコキュートの人気の高さから、もともと別の業界で活動していた業者がエコキュートの販売を手掛けるようになっています。そのため、ネットなどでエコキュートの設置業者を検索すれば、本当に多くのHPが表示され、どこに頼めば良いのか分からない…なんて状態になってしまっているのです。

業者の中には、エコキュートの設置工事にまだ慣れていないような場合もありますし、そういった業者に設置工事を依頼してしまうと、業者とのトラブルを抱えてしまう危険があるのです。エコキュートの設置に関しては、最初の業者選びが最も重要で、そこで優良業者を見つけることができれば、その後の設置工事は安心してみていられます。さらに、そういった業者はアフターフォローもしっかりしてくれますので、慎重に業者選びをするようにしましょう!