三菱製エコキュートをお使いの方に!『C21』エラーの対処法をご紹介!

今回は、三菱電機製のエコキュートをご利用中の方で、お湯が出なくなった時にエコキュートのリモコンに表示される『C21』というエラーコードが何を示していて、どんな対処が必要なのかをご紹介していきます。

三菱製エコキュートは、高いエコ性能や保温性を持っいることから、さまざまなエコキュートメーカーの中でもトップクラスの人気を誇っています。しかし、どのようなメーカーの製品でも同じなのですが、使っているうちに徐々に経年劣化してしまい、突然お湯が出なくなってしまう…などというトラブルが生じてしまうのです。エコキュートのこういったトラブルに関しては、エラーコードと呼ばれる英数字がリモコンに表示され、それによって「どこが故障しているのか?」がある程度予測することができます。しかし、いざエラーコードが表示されたときには、いちいち全てのエラーコードの内容を記憶しているわけではないことから、「どうすれば良いのか分からない…」と困ってしまう人が多いです。

そこでこの記事では、三菱製エコキュートについて、数あるエラーコードの中から『C21』というものが表示されたときの意味をご紹介していきます。なお、エコキュートのエラーコードは、メーカーによって異なりますので、三菱製以外のエコキュートを使用している方は、今回の記事を読み飛ばしてもらって構いませんよ。

三菱製エコキュートの『C21』エラーの症状とは?

それでは、三菱製エコキュートを利用中に『C21』のエラーコードが表示される場合の症状について簡単にご紹介しておきます。

『C21=沸き上げエラー』

『C21』というエラーコードについて、三菱電機の公式サイトを見てみると、「わき上げ温度低温異常」と説明されていますね。

要は、このエラーコードが表示されている時には、「お湯が作れなくなっています」ということを知らせるものだと考えてください。エコキュートのお湯の沸き上げは、ヒートポンプユニットと呼ばれるエアコンの室外機の様な装置で行われています。そして、このエラーコードが表示されている時には、このヒートポンプユニット内の温度が低温になってしまっているということを示しているのです。ちなみに、原因はお湯が無い…、外気温のせいで凍結が起こっている…などさまざまなことが考えられます。

『C21』エラーが出たら急いで対処を

三菱製エコキュートをご利用中の方で、リモコンなどに『C21』エラーが表示されてしまうと、エコキュートがお湯を沸かせない状態になっている…ということを示してします。つまりこの状態の場合、お湯が使えませんので、お風呂などにも入れなくなってしまうということです。

なお、C21エラーが生じる際には、このエラーコードと一緒に「残湯なし」という表示も一緒に出ることがあります。これは、エコキュートのタンクの中にお湯が残っていない…ということを表しています。つまり、両方が表示される状況になってしまうと、お湯が沸かせない…うえに、お湯も残っていない…ということですので、蛇口をひねってもお湯が出ません。したがって、C21エラーの対処をしない限りは、お風呂に入れないと考えましょう。

ただし、C21エラーが表示されてしまう原因は、本当にさまざまで、外気温による配管凍結など自然発生的なエラーだけでなく、エコキュートの据え付けミスなど、人為的な原因まで考えられるのです。なお、どのようなことが原因でC21エラーが出てしまうのかを知っておくことで、自分で対処できる場合もありますので、次項でC21エラーの代表的な原因をご紹介していきます。

三菱製エコキュート『C21』エラーの原因と対処について

それでは、『C21』エラーが表示されたとき、何が原因でどのような対処をすれば良いのかについて解説していきましょう。上述したように、C21エラーが表示される原因はさまざまなのですが、中には非常に単純なことが原因の場合もあり、ちょっとした対処で元に戻すことも可能です。したがって、まずは落ち着いて以下にご紹介する各原因を確認していきましょう。

①止水栓が閉じている

エコキュートの貯湯タンクの下部に止水栓が取り付けられています。正式には「給水配管専用止水栓」という名称なのですが、これが閉じてしまっているとお湯が供給されなくなってしまうのです。

まずは、この止水栓が何らかの理由で閉じてしまっていないか確認してみましょう。閉じていれば、栓を開いてあげるだけでエラーが消える事があります。

②給湯不足

これは、エコキュートのタンクの中に水がなくなっている事が原因です。最近のエコキュートは、日々のお湯の使用量を自分で計算して、必要量を沸かしておくといったエコ仕様になっています。しかし、こういった機能をONにしている場合、急な来客などでお湯の使用量が急激に増えてしまった…なんて場合、その状況に対応できずに、タンクのお湯がなくなってしまう場合があるのです。

他にも、タンクのどこかが破損してしまい、水漏れがおきているなどという場合も、タンク内の水が少なくなりすぎて、C21エラーが表示されます。C21エラーと一緒に残湯なしという表示がある場合、ひとまずタンクに給水してみましょう。タンクへの給水方法は、機種によって異なりますので、取扱説明書などで確認してください。

③排水栓の位置

排水栓も貯湯タンクの下部に取り付けられています。排水栓は、つまみの様なもので、開閉ができるようになっており、これが開いてしまっていると、タンク内の水が排水されているということなのです。

C21エラーと残湯なしが同時に表示されている場合、排水栓が何らかの理由で開いてしまっている可能性があるの確認してみてください。開いていればつまみを回して閉めることで正常に戻る可能性があります。

④水漏れ

C21エラーと残湯なしが同時に表示されている場合、エコキュートのどこかで水漏れが発生している場合があります。まずは、エコキュートの配管やタンク周りを確認して、水漏れがおきていないか調べてみましょう。

なお、エコキュートはエアコンと同じよようなヒートポンプ機能によってお湯を沸かすという仕様になっています。そのため、お湯を沸かすときには結露水が発生してしまうことになり、結露水の処理方法によっては、水漏れしているように見えてしまう場合があるので勘違いしないようにしましょう。

エコキュートからの結露水は「お湯を沸かしている時」に生じるものですので、湯沸かしを行っていないはずの昼間などでもエコキュート周辺が濡れている…という場合は、水漏れを疑った方が良いでしょう。他にも、家の中で、どこも水を利用していないにも関わらず、水道メーターが回り続けている…という場合もエコキュートの水漏れが考えられます。水漏れが強く疑われる場合は、すぐにエコキュートの電源を落とし、メーカーサポートセンターなどに連絡してみましょう。なお、保証期間が過ぎている…、10年程度使用した機器だという場合は、買い替えがオススメです。

⑤エコキュートの凍結

C21エラーは、配管やポンプが凍結してしまうことで起こることがあります。冬場の特に気温が下がった夜の朝などにこのエラーが表示されている場合は、配管凍結などを疑った方が良いでしょう。

凍結が原因でC21エラーになっているのであれば、外気温があがり、凍結が解消すればC21エラーも解消されると思います。なお、配管凍結によって、配管が破損してしまう場合もありますので、凍結がなくなっているのにエラーが消えない…という場合は、水漏れを疑った方が良いかもしれません。凍結の解除は以下の記事をご参照ください。

参考:冬場に起こるエコキュートのトラブル。配管の凍結でお湯が出ない場合どうする?

⑥配管のつまり

エコキュートは、定期的にメンテナンスをしてあげなければ、配管内で詰りが発生して、C21エラーが表示されてしまう場合があります。まずは、貯湯タンク下部にある「給水配管ストレーナー」を確認し、ゴミなどが詰まっていないか確認してください。ゴミがある場合は、取り除きましょう。
配管内部にゴミなどがある場合は、ストレーナーのごみを除いてもC21エラーが消えません。三菱製エコキュートの場合、配管内洗浄は残り湯がある状態で沸き上げを行いますので、C21エラーが出ている状態では配管の洗浄ができないのです。したがって、ストレーナー掃除でC21エラーが消えない場合、業者に相談する必要があると考えてください。

⑦エコキュート設置直後のエア噛み

エコキュート設置直後にC21が表示されている…という場合、業者のエア抜きが不十分だった可能性が高いです。エア抜きとは、装置内にある空気を抜いてあげる作業で、空気が残っていると、お湯の循環を妨げてしまうため行われます。

エコキュートのエア抜きは、リモコン操作でも可能ですので、取扱説明書の通りにエア抜きを行ってみると解消する場合があります。なお、設置直後であれば、取り付け業者に確認させるのも良いでしょう。

⑧膨張弁のコネクタが抜けている

これは、自分では確認することができない部分ですが、ヒートポンプユニット内部に膨張弁と呼ばれる部品があるのですが、この部分のコネクタが抜けてしまうと、C21エラーが出る場合があるのです。

ここまでで説明したような箇所を確認してみて、どこも問題がないような状態であれば、内部の故障が考えられますので、メーカーサポートなどに連絡してみましょう。

⑨ヒートポンプユニットの故障

ここまでで説明した以外の原因となると、ヒートポンプユニット自体の故障が考えられます。そもそもエコキュートに関しては、一度購入すれば一生利用できるといったような製品ではなく、およそ10~15年程度が寿命と言われているのです。

ちなみに、ヒートポンプユニットや配管のパッキンなどに関しては、もっと耐用年数が短いので、定期的な消耗部品の交換などを一切行っていない…なんて場合、10年持たずに買い替えが必要になるなんてことも珍しくありません。ヒートポンプ自体の故障になってしまうと、修理費も高額になってしまいますので、何年程度使用しているのかによって修理か買い替えかを検討すべきです。

どちらにせよ、この部分の故障となると、自分で対処のしようが無いので、専門業者に相談するしかありません。

まとめ

今回は、三菱エコキュートをご利用中の方のため、『C21』エラーが表示されたときの原因や対処法をご紹介してきました。この記事でご紹介したように、C21エラーには非常に多岐にわたる原因が存在しており、中にはちょっとしたことでエラーを解除することができる場合があるので、この記事でご紹介した内容は是非覚えておきましょう。

なお、簡単に直せるような問題の場合も多いのですが、ヒートポンプユニット自体の故障など、致命的な問題が生じていることも少なくないエラーコードです。上述したような部分を確認して、どこも問題ないようであれば、ヒートポンプユニット自体の修理が必要と考えられ、その場合は10万円近い修理費用になってしまうことも珍しくないのです。したがって、そういった時には、修理ではなく、買い替えという選択肢も頭の片隅に置いておくのがオススメですよ。ヒートポンプの故障は、内容によってすぐに故障が再発してしまう…なんてことが考えられますし、無駄に修理費が嵩んで損してしまうなんてことも多いのです。